〈日吉町Ⅰ面〉

138 ~ 138 / 521ページ
 函館市街地では背後の赤川面との間に明瞭な段丘崖をもって、下位に広がる段丘面で、標高六〇から四〇メートルにかけて分布する。東山墓園、山の手一、三丁目、函館北高校のある日吉町四丁目、香雪園、函館大学のある高丘町、上湯川町などがこの面上にある。
 かつて海の波が打ち寄せていた旧汀線の最高高度は、函館北高校付近でみると標高六〇メートル付近にある。銭亀沢でも瀬戸川町、石倉町の一帯、さらには汐川の東方でもかなり広い範囲にこの面が分布する。ただし、銭亀沢のこの段丘面上には、場所により一〇メートルを越える厚い火砕流堆積物が覆っており、ほかの段丘との境界が明瞭ではない。亀田川より西ではこの段丘を覆って、中位開析扇状地が各河川の下流部に大きく張り出している。