目次
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第四章 生活と民俗の地域的展開
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第三節 銭亀沢の住文化
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三 銭亀沢の住宅と住い方
旧蛯子正綱家住宅 [カネマス] 新湊町 9
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明治期には砂地や林であったが、昭和に入って宅地化された汐
泊
川河口西岸に位置している。昭和十八(一九四三)年に新湊の本家から土地を分け与えられ、この地に分家して建てたもので、本家の経営する鰯漁を中心に、
昆布
や沿岸漁業もおこなっていた。痕跡復原を行うと、当初ナガシ(流し)部分が妻側に張り出しており、ナガシとオク(奥)の間仕切りもなかった。表側にイマと座敷を持つ、銭亀沢地区の雇用漁家の様式で、特にイマが板敷である。
[旧蛯子正綱家住宅]外観
[旧蛯子正綱家住宅]配置図・復原平面図・現状平面図