旧蛯子正綱家住宅 [カネマス] 新湊町 9

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 明治期には砂地や林であったが、昭和に入って宅地化された汐川河口西岸に位置している。昭和十八(一九四三)年に新湊の本家から土地を分け与えられ、この地に分家して建てたもので、本家の経営する鰯漁を中心に、昆布や沿岸漁業もおこなっていた。痕跡復原を行うと、当初ナガシ(流し)部分が妻側に張り出しており、ナガシとオク(奥)の間仕切りもなかった。表側にイマと座敷を持つ、銭亀沢地区の雇用漁家の様式で、特にイマが板敷である。

[旧蛯子正綱家住宅]外観


[旧蛯子正綱家住宅]配置図・復原平面図・現状平面図