夏の例大祭(夏神楽)

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 祭典・祭典行事は氏子・地域の人ばかりでなく、遠くから親戚がきたりして、人びとの交流親睦の場である。これは戦前・戦後とも家族がみんな顔を揃える夏の最大の楽しみである。夏の例大祭は宵宮祭と本祭の二日間にわたっておこなわれる。例大祭の日時は、石崎八幡神社は昭和四十年前半までは旧暦の八月十五日におこなわれていたが、その後変更された。

表4・4・2 夏の例大祭の日時

  〈宵宮祭〉
 宵宮祭は、祭神に神饌(神に奉る食物)を捧げ、玉串奉奠をおこない、神を慰めるための奏楽を奏上する。石崎八幡神社の宵宮祭は、八月十四日午後四時から次のようにおこなわれる。
・宮司・助勤神職八名
・大太鼓の合図で開始(午後四時)
①祓詞②修祓③祭主一拝④開扉⑤宮司祝詞⑥玉串奉奠⑦松前神楽⑧閉扉⑨一拝
・大太鼓の合図で終了(午後四時五五分)
 神楽奉納(大太鼓・小太鼓・笛・手拍子)
 松前神楽は祭典に奉仕した神職が神楽を舞う。
  〈本祭〉
 石崎八幡神社の本祭は、八月十五日次のようにおこなわれる。本祭の参列者は、午後二時、神社境内に集合、二時三〇分門祓いに出発し、三時五分神社に戻る。
・宮司・助勤神職八名
・大太鼓の合図で開始(午後三時三〇分)
①祓詞②修祓③祭主一拝④開扉⑤宮司祝詞⑥玉串奉奠⑦祈願(家内安全・海上安全・交通安全・厄払い祈願)各祈願を願い出た者の代表が玉串奉奠を行う。⑧松前神楽⑨閉扉⑩一拝
・大太鼓の合図で終了(午後五時五〇分)
 祭壇は神前の中央に・お供え・お神酒・紅白餅、下段には・コンブ・魚などの海産物・果物・野菜などの農産物・お菓子などを供える。本祭終了後、直会(なおらい)(祭儀が終わったのち、参加者が供物を下して飲食する)がもたれる。

門祓い・昭和44年(俵谷次男提供)


表4・4・3 宵宮祭 神楽


表4・4・4 本祭 松前神楽