一例として、第一管区海上保安本部水路部水路課海象係(小樽市)から発行している平成8年の海洋速報第3号の全文を次に示した。
一管区海洋速報第3号
平成8年2月22日
第一管区海上保安部
観測期間:平成8年1月16日〜2月15日
海流 対馬暖流は、白神岬の西35海里、奥尻島の西15海里、神威岬の西30海里、雄冬岬の北西55海里、礼文島の西20海里をとおり北に流れている模様。親潮第1分枝は、択捉島の南30海里、納沙布岬の南30海里、襟裳岬の東25海里をとおり南及び西に流れている。津軽暖流は、津軽海峡を通過後、東経142度まで張り出した後、南に流れている。
水温
表面 日本海側は、雄冬岬の西150海里で平年より1〜2℃高いほかはほぼ平年並となっている。太平洋側では、平年と比べ襟裳岬の南東90海里で2〜3℃高く、同150海里では3〜5℃低くなっている。また、同東沿岸部で1℃、津軽海峡東口付近では1〜2℃高くなっている。オホーツク海側では、全般にほぼ平年並みとなっている。
100m層 日本海側は、白神岬の西20海里付近で平年より2〜3℃低く、ほかはほぼ平年並となっている。太平洋側では、平年と比べ襟裳岬の南南東90海里付近で2〜3℃低く、津軽海峡東口から三陸沿岸部にかけては1〜2℃高くなっている。オホーツク海側では、平年と比べ沿岸で4℃、沖合いでは、2℃低くなっている。
200m層 日本海側は、2〜6℃となっており、1℃台の水温が広く分布している。太平洋側では、3〜9℃となっており道東沖で、2℃台の冷水が広く分布している。また、三陸沖では、9℃台の暖水塊が見られる。オホーツク海側では、マイナス1.5〜1℃となっており、0℃以下の冷水が広く分布している。
流氷状況 2月13日現在、宗谷岬から83度40海里、紋別から352度15海里、常呂、知床岬を結ぶ線の北側が流水域となっており、常呂から知床岬に至る間で接岸している。根室海峡では、知床岬から130度15海里、同177度30海里を結ぶ線の東側が流水域となっている。(海流図に記載)
資料出所 漁業情報サービスセンター、北海道立中央、稚内水産試験場、函館海洋気象台、海上自衛隊、宮城県水産試験場、巡視船(さろべつ、びほろ、だいおう、もとうら、りしり、えさん、れぶん、えとも、しらかみ、つがる、ほろべつ、そらち、ましゆう、とかち、そうや)、測連船(天洋、海洋)、流氷情報センター
間い合わせ先 第一管区海上保安本部海洋情報部海洋調査課
TEL 0134-27-0118
FAX 0134-27-6190
このように、一管区海洋速報は北海道の全域を対象としたものである。