明治三十六年

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・春、茅部地方鰊大漁。
・三月二十五日 北海道漁業取締規則制定。
 従来の漁業法施行細則・漁業取締規則を廃止して新たに『北海道漁業取締規則』を定める。この時従来有った各種の制限・保護規則等も統一され、漁業に対する保護取締規則はこの法令の施行によりほぼ整理集大成された。なお同じような内容の法令が何度も改廃されているので、参考として主な法令を年次順に上げてみることにする。
  ・明治二十一年三月 北海道水産物取締規則を制定する。
  ・明治三十年十一月 諸規則を改廃整理して『北海道漁業取締規則』を公布する。この時海藻類・軟体類(烏賊を除く)・甲殼類・芒刺類は一ヵ年以上、その区域内に居住する者に限り許可することに定められる。
  ・明治三十五年 漁業法施行細則を定め同時に北海道漁業取締規則を廃止し新たに『北海道漁業取締規則』を定める。
  ・明治三十六年三月 前年に定められた漁業法施行細則・漁業取締規則を廃止して新たに『北海道漁業取締規則』を定め、従来の各種の制限保護規則を統一する。(『新北海道史』第四巻を参考とする)
・四月十三日 小学校令を一部改正し小学校国定教科書制を定める。
 この時国民教育の基本であると重要視された修身教科書が、まず国定にされ以後明治四十三年までに他の教科書も国定にされた。
 次に参考として国定修身教科書と国定国語教科書に登場する人物名を数の多い順に記すことにする。(日本史資料・東京法令出版を参考とする)

国定修身教科書登場人物


国定国語教科書登場人物

・六月二十八日 北海道鉄道、大野・森間開通し函館・森間の乗車可能となる。
・六月三十日 札幌・函館・小樽の各区以外の地にも衆議院議員選挙法施行が公布される。(次の総選挙より実施)
・十一月二十八日 尻岸内においてまぐろ漁船十二隻、暴風激浪のため転覆十九人溺死す。(『新北海道史』第九巻)
・この年、秋鰮大漁。
・この年、小杉天外の『魔風恋風』が読売新聞に連載され、新聞小説として若い世代に好評となる。
・この年、アメリカでフォード自動車会社を設立する。またライト兄弟飛行に成功する。