昆布の発生年次による区別

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 水昆前と棹前
   みづこんぶとさおまえ
   こんぶは二年生又は三年生の海藻であって満一年生未満のものは水昆布(みづこんぶ)と称して採取しない(ただし、ほそめこんぶは満一年目の終りごろに流出するのが普通であるから一年目の夏に採取する)しかし採り昆布に混じって採取されたり、あるいは一年生こんぶの着生が多いために間引きの意味で採り昆布時期以前に採取することがある。これは「棹前」(さおまえ)と呼び前者は「水」と呼んで「こんぶ」の若生(わかおい)であって、採り昆布と品質が著しく異なるから区別している。
   くきながこんぶ
こんぶ公定価格表、昭和十七年十一月十六日 農林省告示第七百四十八号
価格統制令第七条の規定によりこんぶの最高販売価格は次の通り。(関係部分のみ抜粋)

[表]

   又くきながこんぶは三年生昆布であって二年目の夏(二百十日)までは水昆布とされて採取しないが、二年目の秋に初めて採取したものが「くきなが長切」に作られ、更に翌年(三年目)の春即ち七月二十日以前に採取したものが、「春くきなが長切」で別名(バフラこんぶ)とも呼び、三年目の秋(七月二十一日以降)採取したものが「大厚葉長切」である。

椴法華村の昆布生産 昭和二十七年三月
北海道漁業生活統計表、北海道漁業共済特別基金より昆布生産額(単位 貫)