文化四年(一八〇七)以降村山伝兵衛が蝦夷地産主要海産物の製法・相場などについて調査し、松前奉行に提出した時の控である『松前産物大概鑑』によれば、鱈製品について次のように記されている。
鱈之部
一、干(ヒ)鱈 壱束 (廿本結直段) 壱貫匁ニ付、銭四百文位
棒鱈 次ハ弐百五十文位
但目形弐貫四百匁位ハ西地出
同 壱貫三百匁位ハ東地出
是ハ鱈三枚ニ直し頭骨を除キ兩身下アゴニ而繫ぎ、干上ケ弐本ニ而壱掛ケト唱へ、是を廿疋結立、數四十本壱束ト申候、惣名棒鱈とも唱へ申候
一、新(シン)鱈直段 (砂金壱両此銭四貫三百廿文ニ付) 三拾本位
是ハ鹽切鱈ニ御座候、壱束ト唱ヘ候者廿本ニ而、百石目者四百束の積り、此數ハ八千本ニ御座候
一、鱈〆粕 直段 砂金拾匁此銭六貫文ニ付 目形五拾七貫匁位
一、鱈油 直段 四斗入壱挺砂金五匁位此銭三貫文