函館警察署の誕生

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 明治五年六月北海道初の警察機関として函館に邏卒本営が設置されたが、当時の「函館邏卒規則」によれば「郷村遠隔地は仮令管内たりとも取締らず」とあり、その警備範囲は函館の市街地だけに限られていた。その後明治九年十二月新たに「開拓使行政警察規則」が出され、警部長・警部・警部補及び巡査の官名が定められ、かつての邏卒屯所は警察出張所と改められたが、この時もまた警備の中心は函館市街地とされ、我が椴法華村は警察制度の恩恵に浴することが出来なかった。
 明治十年一月内務省から「警察署配置及び名称ニ関スル件」が布達され、これを受けた函館支庁は明治十年三月函館警察署及び分署を次のような管轄区域で設置することになり、椴法華村は警察官は配置されていないが、ようやく函館警察署の管轄区域に属することになった。
   名称   管轄区域
  函館警察署 茅部郡・山越郡・寿都郡・島牧郡・歌棄郡・磯谷郡・亀田郡
  函館分署 主として函館市街