尾札部漁協の養殖専業化

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 養殖施設をもたない、天然コンブを採取している漁家にはこの恩恵はなかった。
 組合員の漁業収入の均衡を図るため、尾札部漁協(組合長西谷之輔)は、組合員との協議を経て、昭和五二年夏、養殖漁業の専業化に踏み切った。
 専業化とは、六基以上の養殖施設の組合員は、天然コンブの採取ができないという組合独自のきまりである。尾札部漁協以外には、町内にもこの制はとられなかった。
 昭和五二年秋、沿岸はホタテ稚貝の斃死被害が出来(しゆつたい)した。
 ホタテの稚貝の出荷は、三年ぐらいで中断された。
 尾札部川汲・安浦漁協の養殖コンブの種苗が斃死する被害をうけた。
 町内の大船・臼尻・木直漁協の種苗センターから補給をうけて、養殖事業は続けられた。
 昭和五三年、養殖ホタテ貝毒発生、大船漁協、出荷規制。
 臼尻・大船、養殖ホタテ稚貝の斃死多し。
 昭和五四年、コンブ種苗の病害発生。
 養殖ホタテ大量斃死。
 尾札部漁協、ホタテ稚貝養殖、一漁家五〇万個を限度とする。
 昭和五八年、尾札部漁協、天然コンブ種苗糸巻付ブロック(七、五〇〇ヶ)の投入、大型タイヤブロック(二五〇ヶ)投入。
 昭和六〇年、尾札部漁協、コンブ増産試験事業として立繩式二〇〇個を投入。
 松前のムラサキウニ、一〇万個放流。
 尾札部川にサケ稚魚、一〇万尾放流。
 木直漁協は、ポン木直川にサケ稚魚、一二万尾。海中飼育放流、三万尾。
 大船漁協、大船川に三、四九一千尾、磯谷川に三〇〇千尾放流。