(1)旋網漁
大正の末から昭和の一〇年頃まで、渡島の沿岸は鰮の大漁にわいた。下海岸の鰮の網元は大尽(大金持)といわれるほどの豊漁がつづいた。
郷土の沿岸では、板木(安浦)の工藤梅蔵、工藤石太郎が大正五年にはじめて鰮旋網漁をはじめた。のち、板木の砂田八太郎も操業した。鰮の漁に恵まれたので次第に尾札部・臼尻・鹿部三か村でも経営するものがふえた。
臼尻村 尾札部村
昭和二年 三か統 一か統
三年 三か統 一か統
四年 九か統 五か統
五年 一〇か統 六か統
六年 八か統 四か統
七年 九か統 四か統
八年 一四か統 五か統(許可七か統)