〔戦時中の商業〕

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 日中戦争が長期化する頃から、商業界は利益擁護機関としての存在から、業者の国策協力の機関へと急角度に変わっていく。昭和一五年から昭和一六年にかけて、商工業界にも報国運動が提唱されて物資は統制となり、民間の流通商品量は減少した。商業者は転業を迫られて店を閉じた。
 商業組合の業種別企業合同が全国的に促進されて、統制会一本化がすすめられる(北海タイムス年鑑 昭和一七年版)。
 昭和一八年、地区商業統制組合が設立された。
  尾札部村商業統制組合 理事長 坂田栄吉
  臼尻村商業統制組合  理事長 田中誠一
  鹿部村商業統制組合  理事長 大沢與蔵
                         (昭和一九年 北海道樺太人名録 北海道新聞社刊)
と記されている。
 戦時中は、配給物資の取扱いがほとんどであり、米穀も遅配など苦しい情勢の中で営業は多難な時期であった。