神唄
獅子舞
(1) ヨーホー ご祈禱にや 千代にや
み神楽 舞らすのや 舞らす神は
重ね重ねに 重ね重ねに ヨーホー
(2) ヨーホー 天から剣は恐ろしやナ
そのとの 悪魔を 払いもうそうよ
払いもうそうよ ヨーホー
(3) ヨーホー 高天が原に神あそぶ
神あそぶ 祈れば叶う 幸の里
幸の里 ヨーホー
(4) ヨーホー ご祈禱にや 鈴さらさらと
押もん でや 祈れば叶う 幸の里 幸の里
ヨーホー
(5) ヨーホー この家はや
新しい家とながむればや その戸の悪魔を
払い申うそうや 払い申うそうや ヨーホー
(6) ヨーホー ご祈禱にや 此の家はや
新し家となるなればや 悪魔をはらい
福はとどまる 福はとどまる ヨーホー
(7) ヨーホー ご祈禱にや 権現様に
たら汁食はせて 腹を病ませた
腹を病ませた ヨーホー
剣舞
剣を初めて 拝むにや
剣を初めて 拝むにや
若さの 松こそ おめでたさんよ
三番舞
とうとうなるにや 滝の水
とうとうなるにや 滝の水
陽は照るとも常に 大泉なるや滝の水
鶴と亀はたわむれども 幸い
これまで 舞いらせたもう
鳥舞
唐衣にやは 唐衣にやは
大和の国を平らげくや しやはー
さあさあは よいやさ さー
翁舞
翁とは 何のその
翁とは 何のその
祝日おいて 年くらべ
盆舞
盆を初めて 拝むにや 若さの松こそ
おめでたさんよ
三本格子
さんぼんこうじはよー
さんぼんこうじはなーそらよー
山の神
エー山の神はよー
山の神はなー そらよいよい
杓子舞
口承 佐々木定雄 昭和52・12
子守りのねんねこを着て、枕を背負い杓子一本
を背にさし、一本を手に持って踊る
東西ナ 東西ナ 東西ナという人は
杓子彫りの名人で
一の沢も こっつこつ
二の沢も こっつこつ
三の沢の よいどこで
杓子になる木を見つけたら
一にみた イタヤの木
二にみた ニガキの木
三にみた サブタの木
四にみた シコロの木
五にみた ゴンバの木
杓子舞とは ハヤセ ハヤセ
踊り
六つにみた 麦の木
七つにみた 梨の木
八つにみた 椰子の木
九っつにみた 米の木
十にみた トンジの木の風折れこ
しんの中のよいとこで
杓子三丁彫ったれば
ぶっからがいて ぶぢしょって
木直道路を 通たれば
七十八十の じょうめらし
杓子一丁なんぼだね
三百三十三文だ
三百三十三文なら高すぎる
三百文にまからんか
そんな安値にまからない
又ぶっからがいて ぶぢしょって
どこぞの角まで来かかれば
犬の野郎 ワンワン吠えやがて
犬のこうべ 割れるか
杓子のこうべ 割れるか
犬のこうべ 割れねで
杓子のこうべ 割れた
杓子舞とは ハヤセ ハヤセ
兎舞
うさぎうさぎ なぜに耳が長い
笹の葉っこかまねで コックリと飲んだきゃ
それからこれからだんびらだ
ハー だんびらだ
ハー ダンダンツクツク ダンツクツク
うさぎうさぎ なぜに目が丸い
笹の葉っこかまねで コックリと飲んだきゃ
それからこれならまん丸だ
ハー まん丸だ
ハー ダンダンツクツク ダンツクツク
うさぎうさぎ なにしに足が段づくだ
親の代に子の代に ひと沢はねて 三沢はねて
笹の葉っこかまねで コックリと飲んだきゃ
それからこれから足曲がった
ハー 足曲がった
ハー ダンダンツクツク ダンツクツク
餅つき舞
1 そろたそろたと 餅つきそろた
秋の出穂より色よさなおそろた
エンヤ ヨホホイヨー
ヨホホイ ヨイトナー
よほのまいとの まいほうまで
よせてよせたらヨホイヨイト ヨホホイヨー
アー ソイソイソイ
南瓜めから赤くなるまで我慢せえ
よごみ餅のベッチャベチャ
ボロクソ餅のガッツガツ
2 この家 館に 井戸掘ったならば
水が湧かねで ヨイサナー 黄金湧く
エンヤ ヨホホイヨー
ヨホホイ ヨイトナー
3 あまり長いのは 皆様の退屈さま
ここはよいとこ ヨイサナー 中の切り
エンヤ ヨホホイヨー
ヨホホイ ヨイトナー
鬼女お松 佐々木定雄 口承
浜林武蔵 口承
昭和52・12
侍は烏帽子をかぶって陣羽織を着 刀を二丁さす
扇子をかざし提灯をつけて歩いてくる
ヨーヨー ここ出て行く侍は 如何なる者と
思うらん
我こそは 夏木弾正四郎三郎なり
お江戸へさして急ぎ行く
笠松峠の下の茶屋迄来ると
此処は如何なる処に候や
亀屋でござる
ははあ亀屋の亭主どのか。道の案内不案内につき…
一里上れば何の坂 二の坂下れば何の坂
今晩ここへ泊って明朝七ッ立ちに立ったらいかがです
侍
善きものには悪しきもの お江戸へさして急ぎ行く
しからばおいでけドンツコドン
行けば女子がいる
狐か狸か魔性変化の者か 正体現わせ これ女
刀の柄に手をかけて ドンと足を一回ふみ鳴らす
此の闇山中に女一人とは 狐か狸か魔性変化の者か 正体現わせ これ女
狐でも狸でもない 三里山奥山小屋の娘
そうか
道の案内不案内につき道の案内知らせてくれ
とたのむ するとこの子は一緒になって
行く 川の処までくると
向こうは深瀬 こちらは浅瀬
と川の深さを知らせる 此の女子は鬼女
お松だから浅い方を深瀬 深い方を浅瀬
と知らせる
そこでお松を背負う
あちらは深瀬 こちらは浅瀬
と知らせた処で浅い方をかかって行く気
になると 深い方へいく 女子は背中からおりる
とき侍を短刀でさす 侍は死んでしまう
それを国元で聞いた倅仙太郎が仇討ちに
行く
はじめは前と同じ口上
女子を背負って川へ入っていく
我に背負われながら身ぶるいするとは怪しい
女 鬼女お松に相違なかろう
ということでそこで戦う
鬼女お松は殺される。
ハア ダガスクスクスク
ダガスクスクスク
口太鼓 佐々木定雄 口承
昭和52・12
鳥舞
ダンツカ ツッタカ ツッタカ ダン
ダンツカ ツッタカ ツッタカ ダン
ダンツカ ツッタカ ツッタカ ダン
ダンドツト ツッタカダンノ ダンドツト
ツッタカダンノ ダンドツト ツッタカダンノ ダンド
三回目の太鼓
ダガスク ダグダン ダガスクスクスク
スクスクダグダン ダガスクスクスク
スクスクダグダン ダガスクスクスク
ダガスク ダグダン
ダンツカダンノ ダンツクツクツク
ダンツカダンノ ダンツクツクツク
ダンツカダンノ ダンツクツクツク
ダンツカダンノ デンドデンド
スッチャカチャ
デンスカスッチャ スッチャチャ
デンスカスッチャ スッチャチャ
デンド デン デン
五拍子
デンドデンド スッチャカチャ
デンスカスッチャ スッチャカチャ
デンスカスッチャ デンスカスッチャ
デンスカスッチャ スッチャカチャ
デンスカスッチャ スッチャカチャ
デンドデン デン
四拍子
ダンツク ツッタカダンノ ダン
ダンツク ツッタカダンノ ダン
ダンツク ツッタカダンノ ダン
デンド デンド スッチャカチャ
デンスカ スッチャ スッチャカチャ
デンド デン デン
剣舞
四拍子
ダンツカダンノ ダン ツクツクツク
ダンツカダンノ ダン ツクツクツク
ダンツカダンノ ダン ツクツクツク
ダンツカダンノ ダン
デンド デンド スッチャカチャ
デンスカスッチャ スッチャカチャ
デンスカスッチャ デンスカスッチャ
デンスカスッチャ スッチャカチャ
デンド デン デン
翁舞
デンド デン スッチャカチャ
デンド デン スッチャカチャ
デンド デン スッチャカチャ
ばん楽
ダガスクダクダン ダガスクスクスク
スクスクダグダン ダガスクスクスク
ダガスクダグダン ダン
デンデンスチャラ デンスチャラ
デンスチャラ
デンデンスチャラ デンスチャラ
デグデグ デグデグ
ステント スチャラ ラ
お花の御礼
口上 民谷義男 口承
浜林武蔵 口承
笛 太鼓の囃子
幕の陰で 扇子を振るとピタリと囃子を止める
東西 東西。一寸ご免ナ蒙りまして 不弁舌な口状を以って、幕の陰より み花の御礼ナ申し上げ奉る。
かみは是れ人の敬いにつき、やまひとからご当所ご支配のため、神楽番数 指南相勤めましたるところ、ぶきのまいかたを ご覧にいれ奉り候えば、ご贔屓とありまして ご当所の人におかれましては、み花として
一金 十円也 何の誰某様より
(花は一円もらうと十倍の十円と書き読み上げる)
半紙に書いたものを幕の紐に結び付け、読み上げる毎に 一枚々々めくって 幕の外に貼り出す。
右 お花として、楽屋一同に下しおかる。各々お滕元まで御礼に罷り越す(あがるところ)なれど(も)、ご覧の通り(の)楽屋大とり混みにつき、私一人 不弁舌なる口上をもって、幕の陰より み花の御礼ナ 申し上げ奉る。先づは その為 口上 左様。
扇子で幕を押しひろげると 囃子方はじまる