形態 上から宝珠(空輪)、半円形(風輪)、三角形(火輪)、円形(水輪)、方形(地輪)と重ねて構成する。
名称の由来 五輪図形に由来する。
造立の目的 供養塔や墓塔が多い。
起源 インドでは、万物を構成する五つの要素を五大(空風火水地)といい、この五大思想の教えによる宇宙観を表したものが五輪である。この宝珠から方形まで重ねた図は五輪図形として古くからインド、中国にあり、日本にも教典とともに伝来した。
この五輪図形を水晶、金属、石を素材として立体で表現したものが五輪塔の初めであり、後に石造でつくられたものが石造五輪塔であり、日本がその起源とされている。
形状の由来について空輪は大空を穹(広いテント)の形で、風輪は風の吹く様を、火輪は炎のあがる形を、水輪は水滴の形を、地輪は大地の形を表すとされている。
最古の紀年銘 釈尊院五輪塔 岩手県 仁安四年(1169)