目次
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新編弘前市史 通史編1(古代・中世)
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第5章 中世後期
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第二節 室町・戦国期の津軽
一 「日の本将軍」安藤氏
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安藤氏に関する系図をひもといてみると、安藤氏が早くから「日下将軍」を称していたと伝えられる(史料一一五五)。しかし、実はこの呼称は
室町時代
から用いられたものであるという。
永享八年(一四三六)四月、「奥州
十三湊
日之本将軍」安藤康季(やすすえ)が後花園天皇の勅命を受けて、前年三月に焼失した若狭国羽賀寺(はがじ)の再建に乗り出している(史料七八〇・七八一・写真160)。この康季が安藤氏では最初の「日の本将軍」である。
写真160 『本浄山羽賀寺縁起』