目次
/
新編弘前市史 通史編3(近世2)
/
第5章 弘前城下と都市住民
/
第二節 都市問題の諸相
/
二 下層民の滞留
/
(三)天明の凶作・飢饉
凶作の状況
54 ~ 55 / 767ページ
天明三年(一七八三)五月一日は東風(やませ)が吹いて寒く、六月一日に綿入れの着物を着るほどで、土
用
に入っても東風が吹き寒かった。八月十三日には強い風雨に襲われ、この時は、ちょうど稲の出穂時期であった。天気が回復しても風雨の影響で稲穂が黒くなっており、
農民
は力を落としていたようである。十六日の朝は強い霜が降りたため、橋の上は真っ白になり、この霜と十三日の強い風雨で稲の作柄はさらに悪くなったと
農民
たちの声に力がなかった(資料近世2No.七)。