製造業の事業所数は、昭和五十三年まで増加したものの、以後、平成三年の調査までは逓減傾向を示している。製造業の事業所構成では、食料品・たばこ製造業の比率が昭和五十年代において最も高く、家具・装備品製造業がこれに次いでいる。このうち、食料品・たばこ製造業は、実質的に食料品製造業であるが、調査のたびごとに比率を下げている。家具・装備品製造業も漸減している。これに対して増加傾向にある製造業種は、衣服・その他の繊維製品製造業、窯業・土石製品製造業、電気・機械器具製造業、精密機械器具製造業である。
　従業者数では、昭和五十年以後、平成にかけて総数でいずれも前回調査を上回る数値を示した。その内訳を見れば、昭和五十六年までは食料品・たばこ製造業が最も多かったが、昭和六十一年以後、電気機械器具工業の従業者数が一位となった。また、精密機械器具製造業の従業者数の伸びも著しい。
　電気機械器具工業や精密機械器具製造業は、誘致企業の工場の主要な業種であり、企業誘致の効果が数値の上でも確認できる。