給食センターは四十三年九月一日から学校給食を配給したが、一日一万食を調理する能力を持ち、当時東北随一の設備と称された。給食センターの利点は、これまで未実施の小学校も含めて三〇校全部に完全給食が行えること。給食材料を大量に一括購入するので安価に仕入れができること。これまでの旧市内八校の炊事用員で三〇校分の炊事ができ、人件費が大幅に節約できること。調理が衛生的で、栄養の点でも専門家を置くことができること。さらに、小学校現場教員を学校給食の雑務から解放できることなどが挙げられる。
学校給食センターの発足により、昭和二十二年三月以来続けられていた旧市内小学校の炊事給食は中止され、調理室やボイラー施設なども撤去、炊夫、炊事婦などの炊事用務員は給食センターに配置替えになった。また、運搬車で運ばれてくる給食に最初は戸惑いを見せていた児童たちも、しばらくすると慣れてしまって当然のことと受け入れるようになった。
写真195 学校給食中央共同調理場と運搬車