解題・説明
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西高倉に所在する高倉神社は、『延喜式』に記載される神社で、天正2年(1574)に伊賀国守護仁木長政によって本殿及び八幡社・春日社が建立された。これらの本殿及び境内社の建造物は、大正15年(1926)に6枚の棟札とともに国の文化財指定を受けている。絵葉書は、東高倉の鳥居出集落にある旧参道の鳥居で、脇には「県社高倉神社」の石碑が建てられている。また、絵葉書右上の町石は、高倉神社の南を東西に通る大和街道から補陀洛寺への道程を導くため、補陀洛寺の基石より街道沿いに十五町石まで設置されたものである。現在11基が残るが、基石と四町石には建長5年(1253)の銘文があり日本最古の町石とされる。この2基を含む8基は昭和8年(1933)に国指定文化財、五町石と八町石の2基は平成16年(2004)に市指定文化財となっている。
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