解題・説明
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阿保に所在する大村神社は、『延喜式』に記載される式内社で、大村神(息速別命)を主祭神とする。現在の本殿は明治23年(1890)に建立されたもので、それまでは宝殿を本殿としていた。拝殿の西横に安置されている「要石」は、地震守護の神石とされ、地震を起こすナマズを押さえるという。地中の基底部分を除き高さ46cm、周囲190cmの自然石である。昭和52年(1977)に祠が建てられ、「要石社」と呼ばれている。毎年11月2・3日の例祭で、なまず神輿のお練りが行われる。さらに、毎年9月1日の防災の日には、地震除災祈願祭が執行されるが、嘉永7年(1854)の安政伊賀上野地震、大正12年(1923)の関東大震災、昭和19年の昭和東南海地震の際にも除災祈禱が行われた。
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