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解題・説明
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明治6年(1873)に旧上野城の本丸高石垣から藤堂藩主の館舎であった御屋敷(御殿)を撮影したものである。原板はコロジオン湿板写真ガラスネガで、東京大学史料編纂所の調査によってデジタル化された。この写真は、かつて伊賀史談会から絵葉書として発行されているが、より高精細な画像となったことで、檜皮や瓦など建物ごとに異なる御屋敷の屋根の構造、門扉に付けられた金具の形状に至るまでを確認できるようになった。また、絵葉書では切り取られていた画像の下部に、御屋敷と道を挟んで対面にある内堀へと下りる階段の存在が確認できた。
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