昭和31年(1956)度

English Español

58シーズン目

【協会】 日本ラグビー協会、財団法人となる 日本ラグビー協会が6月6日に財団法人として認可された。/日本ラグビー協会、体協を脱退 日本ラグビー協会はオリンピック選手派遣のために競輪の寄付金を当てることはアマチュア精神に反するとして6月18日に体協脱退届を提出、7月3日に承認された。高体連ラグビー部会は体協脱退を支持するも、高校生の国体参加を熱望したため、体協と折衝の末、8月12日に特例として参加が認められた。
【大学】 早大が準全国制覇 関東大学対抗戦は早大明大中大が三すくみとなったが、明大を破った早大が関東最優秀校に選ばれた。早大は関西優勝の同大を19−11で破り、第7回朝日招待試合で全九州を19−15で破ったため、全国制覇に準ずる成績となった。/関東は三すくみ、関西は同大、九州は福岡大が初優勝 第27回関東大学対抗戦は、全勝校がなく早大明大中大が1敗で三すくみ優勝預かりとなった。第28回関西大学対抗戦は同大が5戦全勝で5年連続11回目の優勝を果たした。第6回九州大会は福岡大が11−9で長崎大を破り初優勝を遂げた。/明大北島監督、野次に怒って選手を引き揚げる 昭和32年1月2日、花園で行われた明大関西学大の試合で観客が汚い野次を飛ばしたため、北島監督が選手を引き揚げさせる事態が発生した。主管の関西協会が北島監督と話し合い10分後に試合は再開された。
【社会人】 近鉄が優勝 第9回社会人大会は参加チーム数を8から16に拡大して行われ、近鉄が11−0で九州電力を破り3年ぶり2回目の優勝を果たした。
【地域】 第10回三地域対抗は3すくみで優勝預かり、第11回学生東西対抗は41−15で関東が9連勝を果たした。
【その他】 大学大会は甲南大、高校は秋田工が連覇 第7回全国大学大会は甲南大が3−0で防衛大を下し連覇を遂げた。第36回高校大会は秋田工盛岡工を14−3で下し2年連続9回目の優勝を達成した。/国体は少年の部のみ開催、秋田と東京が優勝 第11回兵庫国体は神戸市で行われ、日本協会が体協を脱退したため、少年の部のみ参加した。少年Aは秋田県(秋田工)が神奈川県(慶応高)を23−5で破り、少年Bでは東京都(保善高)が岩手県(黒沢尻工)を6−0で破ってそれぞれ優勝した。
【国際】 英軍陸海空連合(マレー・シンガポール駐留)チーム来日(4勝2敗1分) 英本国の陸海空連合チーム(コンバインドサービス)は1976年の遠征で日本代表も苦杯をなめた強豪である。英国軍隊のラグビーは盛んで陸軍・海軍・空軍の試合はトゥイッケナムをにぎわせている。今回の来日チームには全早大と九州代表が勝利し、関東代表が引き分け、全明大、全自衛隊、関西代表、日本学生代表は接戦で敗れた。/八幡製鉄香港に遠征し2勝1敗の成績だった。