大学選手権の歩み

 
 新制度に肩をもつわけではないが、大学選手権大会が開催されてからは熱戦が続いた。
 早法時代といわれた昭和40年代前半、早明時代が復活した40年代後半、歴史に残る名勝負が続きラグビー人気に拍車がかかる。その最たるものは昭和47年(1972)度、48年1月6日の決勝であろうか。連勝を続ける松元秀雄監督、宿沢広朗主将の早大を、長い不振から立ち直った北島忠治監督、高田司主将の明大が、ノーサイド寸前に渡辺貫一郎の逆転トライで勝利した試合は、いまもまぶたに残っている。
 第21回大会の決勝、同大慶大の熱闘で「慶大幻のトライ」が話題になった。もしこのトライが認められていれば、同大の3連覇はなかった。
 第34回大会、春口廣監督、箕内拓郎主将の関東学大が、常勝明大の3連覇を阻んで初優勝を遂げた試合、第39回大会、清宮克幸監督、山下大悟主将の早大が、王者関東学大を倒して長い低迷から返り咲いた試合などなど、忘れがたい試合の内容はここでは書ききれない。観戦記の項に譲るので楽しんでお読みいただきたい。
大学選手権大会(60回)
優勝チームおよび優勝回数
1早稲田大学16回(引き分け優勝1を含む)
2明治大学13回(引き分け優勝2を含む)
3帝京大12回
4関東学院大学6回
5同志社大学4回
6法政大学3回
6慶応大学3回(引き分け優勝2を含む)
6大東文化大学3回(引き分け優勝1を含む)
9日本体育大学2回
10天理大1回