平成25年(2013)1月13日 平成24年(2012)度 第49回大学選手権決勝

G:国立競技場

帝京大 39-22 筑波大

帝京大が大学選手権史上初の四連覇達成

平成24年(2012)度 第49回大学選手権決勝
2013年1月13日 G:国立競技場 R:平林 泰三 KO 14:00
帝京大 39 22 筑波大
1 森川 由起乙(②京都成章) 22 10 1 古賀 太貴(④桐蔭学園)
C2 泉   敬(④常翔学園) 17 12 2 彦坂 圭克(④春日丘)
3 出渕 賢史(④岡山関西) 3 大川 創太郎(③真和)
4 小瀧 尚弘(②鹿児島実) 3 T 1 4 園中 良寛(④加治木)
5 ジョシュア・マニング(④STアンドリュース校) 2 G 1 5 鶴谷 昌隆(④青森北)
6 マルジーン・イラウア(①ケルストンボーイズ高) 1 PG 1 6 水上 彰太(②東福岡)
7 松永 浩平(④広島工) 0 DG 0 7 粕谷 俊輔(③浦和)
8 李  聖彰(③東京朝高) 8 山本 浩輝(②石見智翠館)
9 流   大(②荒尾) 3 T 2 9 内田 啓介(③伏見工)
10 中村 亮土(③鹿児島実) 1 G 1 10 片桐 康策(③飯田)
11 磯田 泰成(②延岡星雲) 0 PG 0 11 福岡 堅樹(①福岡)
12 荒井 基植(④小倉) 0 DG 0 12 中靏 憲章(④福岡)
13 権  裕人(②大阪朝高) 13 山下  昴(④旭野)
14 小野 寛智(④東福岡) 16 4 14 彦坂 匡克(④春日丘)
15 竹田 宜純(③御所実) C15 内田 啓太(④日川)
交代【帝】坂手淳史(①京都成章)⑧、南藤辰馬(④伏見工)⑭、大和田立(③美幌)⑥、猿渡康(④荒尾)③、竹井勝彦(③御所実)①、天野寿紀(④常翔学園)⑨、朴成基(②大阪朝高)⑬ 【筑】藤田幸一郎(③宮崎北)④、目崎啓志(①独協埼玉)⑥、松下彰吾(③福岡)⑬、橋本大吾(①深谷)①、村川浩喜(③東福岡)②

 新しい大会方式が導入された大学選手権で頂点に立ったのは、帝京大だった。合言葉は、「一番努力したチームになろう」。ひたむきなプレーが売りの泉敬(いずみ・ひろ)選手をキャプテンに泥臭いが理にかなったトレーニングを積み上げての四連覇である。

 1月13日、国立競技場で行われた決勝戦では、超大型FWの東海大を下した筑波大と対戦。立ち上がりは両大学ともミスが続いたが、帝京大が徐々にペースをつかんだ。安定したセットプレーを起点に、FW周辺、権裕人、荒井基植の両CTB 周辺の縦突進でボールを前に運び、着々とトライを重ねた。

 筑波大も、前半32分、1年生WTB福岡堅樹がタッチライン際で自ら上げたショートパントをキャッチしてトライを返すなど、見せ場は作ったが、試合の流れを支配したのは帝京大だった。関東大学対抗戦の対戦時は筑波大に敗れていただけに喜びもひとしお。試合直後のインタビューでは、岩出雅之監督、泉敬キャプテンともに笑顔がはじけた。「ありがとうございます!感謝の気持ちでいっぱいです!」(泉)

 記者会見での岩出監督は、「筑波大の両WTBはカウンターアタックの能力が高く、安易なキックでボールを渡したくなかった。チーム力が上がったからこそ、ボールを動かしながらキープできるようになった。それが筑波の良さを消すことにつながりました」と説明。泉キャプテンは、「関東大学対抗戦で筑波大に負けてから、あの悔しさをエネルギーに変えようと言ってきました。筑波大にさまざま学ばせてもらったことに感謝したいです」とコメントした。

 敗れた筑波大の内田啓太キャプテンは「帝京大が我々より強かったことが証明された試合。日本一を目指してきたので悔しいです。帝京大は12月と接点の強さが全然違いました」と潔く語った。

 今大会は、出場チームを18に拡大し、まずは、ファーストステージで3チームが対戦。これを勝ち抜いた福岡工業大を含めた、16チームが4組に分かれて総当たり戦を行い、それぞれの1位が準決勝から戦った。東北学院大、朝日大が初出場、セカンドステージでは各チームが3試合をこなして、東西の対戦も増え、それぞれが貴重な経験を積んだ。ファイナルステージは8チームでやるべきでは?という声も上がるなど、課題はあるが、帝京大が頭抜けた実力で選手権史上初の四連覇を達成し、新方式の選手権を締めくくった。