写真新国立競技場
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帝京大 27-14 明治大●
対戦日 | 2022/01/09 (日) | Kick off | 13:15 |
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競技場 | 国立競技場 | 観客数 | 24,275人 |
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天候 | 晴れ/無風 | グラウンド 状態 | 良い |
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ドクター | MC:三森教雄 MDD:三橋 立/古城智也 |
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記録係 | 渡辺恵一郎 |
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レフリー | 梶原晃久(日本協会A) | sign |
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アシスタントレフリー | - 関谷惇大(日本協会A)
- 加古大樹(関東協会)
- 伊東桂司 (関東協会)
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マッチコミッショナー | 岩岡正哲 | sign |
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TMO | 谷口かずひと |
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タイムキーパー | 武田強 |
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帝京大学 |
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# | Name(cm/kg/Age) | Pos. |
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1 | 照内寿明(168/105/22) | FW |
2 | 江良颯(171/105/20) |
3 | 細木康太郎(178/115/21) |
4 | 本橋拓馬(192/113/19) |
5 | 江里口真弘(185/108/21) |
6 | 青木恵斗(187/110/19) |
7 | 上山黎哉(175/96/22) |
8 | 奥井章仁(177/103/20) |
9 | 李錦寿(174/78/19) | HB |
10 | 高本幹也(172/83/20) |
11 | 二村莞司(180/87/20) | TB |
12 | 押川敦治(174/86/22) |
13 | 志和池豊馬(176/83/22) |
14 | 白國亮大(167/74/21) |
15 | 谷中樹平(178/77/21) | FB |
16 | 小林恵太(174/106/22) | Re. |
17 | 津村大志(172/105/20) |
18 | 奥野翔太(177/114/21) |
19 | 山川一瑳(190/103/21) |
20 | リッチモンド・トンガタマ(188/121/25) |
21 | 岡本泰斉(173/75/20) |
22 | 松山千大(173/88/21) |
23 | ミティエリ・ツイナカウヴァドラ(185/108/22) |
※背番号の白抜きはキャプテン
明治大学 |
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# | Name(cm/kg/Age) | Pos. |
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1 | 中村公星(183/112/20) | FW |
2 | 田森海音(180/99/22) |
3 | 大賀宗志(179/112/20) |
4 | 山本嶺二郎(191/109/19) |
5 | 武内慎(191/108/21) |
6 | 木戸大士郎(185/97/19) |
7 | 福田陸人(174/95/22) |
8 | 大石康太(179/96/22) |
9 | 飯沼蓮(170/75/21) | HB |
10 | 伊藤耕太郎(176/84/20) |
11 | 石田吉平(167/75/21) | TB |
12 | 廣瀬雄也(179/92/20) |
13 | 江藤良(181/95/22) |
14 | 松本純弥(171/82/21) |
15 | 雲山弘貴(187/93/22) | FB |
16 | 紀伊遼平(173/103/20) | Re. |
17 | 山本耕生(173/101/22) |
18 | 村上慎(181/112/22) |
19 | 亀井茜風(193/106/20) |
20 | 小澤翔(175/92/21) |
21 | 萩原周(173/76/20) |
22 | 児玉樹(192/103/22) |
23 | 齊藤誉哉(180/94/21) |
得点 |
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Home | | Away |
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前半 | 後半 | | 前半 | 後半 |
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4 | 1 | T | 0 | 2 |
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0 | 1 | G | 0 | 2 |
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0 | 0 | PT | 0 | 0 |
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0 | 0 | PG | 0 | 0 |
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0 | 0 | DG | 0 | 0 |
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20 | 7 | 計 | 0 | 14 |
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27 | 合計 | 14 |
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反則 |
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PK | FK | | PK | FK |
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6 | 1 | 前半 | 5 | 1 |
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7 | 0 | 後半 | 5 | 0 |
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13 | 1 | 合計 | 10 | 1 |
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Home 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
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入替 | 後半7分 | 7 → 20 |
入替 | 後半17分 | 5 → 19 |
入替 | 後半21分 | 1 → 17 |
入替 | 後半36分 | 11 → 23 |
入替 | 後半39分 | 2 → 16 |
入替 | 後半39分 | 3 → 18 |
入替 | 後半39分 | 9 → 21 |
入替 | 後半39分 | 12 → 22 |
Away 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
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入替 | 後半7分 | 13 → 22 |
入替 | 後半21分 | 1 → 17 |
入替 | 後半21分 | 2 → 16 |
入替 | 後半27分 | 3 → 18 |
入替 | 後半27分 | 5 → 19 |
入替 | 後半36分 | 6 → 20 |
得点経過 前半Kick off : 明治大学 /後半Kick off : 帝京大学
前半 | チーム名 | #.Name | 種 | H | | A |
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5分 | 帝京大 | 12.押川敦治 | T | 5 | - | 0 |
6分 | 帝京大 | 10.高本幹也 | Gx | 5 | - | 0 |
13分 | 帝京大 | 14.白國亮大 | T | 10 | - | 0 |
14分 | 帝京大 | 10.高本幹也 | Gx | 10 | - | 0 |
34分 | 帝京大 | 14.白國亮大 | T | 15 | - | 0 |
35分 | 帝京大 | 10.高本幹也 | Gx | 15 | - | 0 |
41分 | 帝京大 | 14.白國亮大 | T | 20 | - | 0 |
41分 | 帝京大 | 10.高本幹也 | Gx | 20 | - | 0 |
後半 | チーム名 | #.Name | 種 | H | | A |
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9分 | 明治大 | 2.田森海音 | T | 20 | - | 5 |
10分 | 明治大 | 12.廣瀬雄也 | G | 20 | - | 7 |
26分 | 帝京大 | 8.奥井章仁 | T | 25 | - | 7 |
27分 | 帝京大 | 10.高本幹也 | G | 27 | - | 7 |
35分 | 明治大 | 7.福田陸人 | T | 27 | - | 12 |
36分 | 明治大 | 12.廣瀬雄也 | G | 27 | - | 14 |
9連覇の後、優勝から遠ざかっていた
帝京大が4年ぶりに優勝を遂げた。激情家の細木主将を中心に覇権奪回のための練習を重ね、関東対抗戦グループでは
早稲田戦、明治戦を共に7点差で凌ぎ全勝で3年ぶりの優勝を遂げた。大学選手権初戦の同志社大学戦も、格の違いを見せつけるかのように76-24で圧倒した。スクラムを中心に力強く安定感のあるFWと、SHだった谷中の運動能力を考慮してFBへコンバートしたことも奏功し、躍動感のあるBKの展開力を見せ、付け入るスキがないように見えた。しかし大学選手権の歴史の中で時々見られることだが、準決勝において京都産業大学の気迫と仕掛けに予想外の苦戦を強いられる。京都産業大学の廣瀬佳司監督、元木、田倉両コーチの元
日本代表トリオによるチーム作りは本物だった。帝京の強いスクラムを押し、全員が前に出て気迫のタックルを繰り返す。後半20分、ケガ上がりの細木主将の投入がなければ
帝京大は負けていたかもしれない。只、細木主将投入からチームは落ち着きを取り戻し凌ぎきった。岩出監督は、「京都産業大学に感謝したい。」とラグビーの原点(タックルの価値)を学ぶ機会を得たことの重さを強調した。決勝戦の相手は3年ぶりの優勝を目指す明治大学。例年と比べるとFWのエース級巨漢の不在によりパワーで圧倒するプレーは見られないが、その分、飯沼主将、大石副将を中心とするチームワークと15人ラグビーで天理、
早稲田、
東海大を突き放して決勝に進んだ。しかしラグビーの原点「タックル」を決勝戦の課題として挙げた
帝京大は、序盤から明治大を圧倒した。前半5分ラインアウトのスローイングが抜けたミスにCTB押川が躊躇なく飛び込んでトライし先制をすると、FWは明治自慢のスクラムを押し込んでPKを獲得し、DFでは前に出るタックルが炸裂し明治のオープンアタックをことごとく止めた。そしてボールを奪い返すと、この日のラッキーボーイ167㎝と小兵で無名高(摂津高)出身の白國が躍動し3トライを挙げた。FW,BKの状況判断の良さから良いパスを貰って2トライし、前半の最後には明治大の飛ばしパスを読み切り思い切って前に出て、それをインターセプトして50m独走トライを挙げた。コンバートはいずれも失敗したが、20-0とワンサイドゲームの様相で前半が終了した。
後半に入ると目を覚ましたかのように明治が前に出始め、9分
帝京大ゴール前のラインアウトを獲得し、得意のモールドライブから田森が持ち込んでインゴールを陥れた。ゴールも決まり20-7として明治の攻勢が始まるかに思えた。しかしここでも
帝京大の原点のタックルと強力なスクラムのプッシュが明治の流れを断ち切る。26分再度攻撃に転じた
帝京大は明治陣ゴール前に迫り、最後は奥井が個人能力を発揮しインゴールへ飛び込んだ。高本のゴールも決まり27-7とリードを広げた。明治大も最後まであきらめることなくFWが縦攻撃を続け、35分、福田が執念のトライを返した。廣瀬のゴールも決まり27-14と追い上げ明治も意地を見せたが、岩出監督の指導のもと細木主将を中心に厳しい練習で鍛え上げた
帝京大学の強さは絶対的なもののように思えた。
試合後、
帝京大岩出監督は、「主将細木の成長に尽きる。」と学生たちの頑張りを称え、また今大会で
帝京大監督を退任することを発表した。27年間の監督生活の中で、中堅チームだった
帝京大を9連覇する強豪チームに育て上げただけでなく、旧体育会体質を排除して学生の自主性を重んじ、堀江、ツイ、中村、流、坂手、松田、姫野など数多くの
日本代表の中心選手、リーダー陣を育て上げた。その偉業は
日本ラグビーにおいて本当に大きなものと思う。
一方、敗れた明治大の神鳥監督と飯沼主将は、「完敗です。」と
帝京大の強さを素直に認め、その姿勢が潔く清々しかった。両チームの4年生たちの今後の活躍を願い、また両チームの来年度の成長ぶりに大いに期待したい。