昭和58年(1983)度 第36回社会人大会決勝

昭和59年(1984)1月8日 花園ラグビー場

新日鉄釜石 31-0 東芝府中●

釜石、東芝の挑戦を跳ね返して6連覇

昭和58年(1983)度 第36回社会人大会決勝
1984年1月8日 G:花園ラグビー場 R:平井信一郎 KO 14:00
新日鉄釜石 31 0 東芝府中
1 石山 次郎(能代工) 15 0 1 渡辺 研也(専大)
2 多田 信行(黒沢尻工) 16 0 2 近藤  勇(新潟工)
C3 洞口 孝治(釜石工) 3 渡部 孝夫(山形工)
4 千田 美智仁(黒沢尻工) 1 T 0 4 阿多 和弘(日大)
5 瀬川  清(釜石工) 1 G 0 5 山田 哲良(大東大)
6 高橋 博行(秋田工専) 2 PG 0 6 花岡 伸明(筑波大)
7 氏家 靖男(黒沢尻工) 1 DG 0 7 白石 正博(大東大)
8 小笠原 常雄(盛岡工) 8 高橋 福雄(黒沢尻工)
9 坂下 功正(宮古工) 2 T 0 9 庵原  誠(帝京大)
10 松尾 雄治(明大) 1 G 0 C10 及川 紳一(日大)
11 佐藤  勉(青森工) 1 PG 0 11 平井 一明(明大)
12 金野 年明(一関工) 1 DG 0 12 石川  敏(日大)
13 金子 敦之(筑波大) 13 真柄 浩之(新潟東工)
14 永岡  章(慶大) 5 7 14 戸嶋 秀夫(日大)
15 谷藤 尚之(函館西高) 15 吉田 荘司(早大)
交代【新】佐々木和寿(宮古工)⑭

 6連覇も初めてなら、3年連続決勝戦完封も初めて。まさに釜石はモンスター軍団に成長した。だが準々決勝の九州電力には苦しんだ。ノーサイド5分前に6−7とリードされて松尾雄治が狙ったPGが外れたときは“釜石ついに敗れたり”と思わせた。釜石はあきらめずにFWが押し込んで再度PGを得て金野年明が決めて9−7とついに逆転、その後インジャリータイムに千田が抜け出て金子、佐藤とつないでトライ、13−6で勝った。

 これが薬となって決勝では釜石本来のラグビーを見せた。No8小笠原常雄、WTB佐藤勉、モールを押し込んでのトライに金野の2G、松尾の2DGと次々に釜石ラグビーの多彩さを披露して31−0と完勝した。松尾は腰を痛めて苦しいシーズンであったが、釜石の連勝を途切れさせず6連覇と記録を伸ばした。初の決勝進出となった東芝府中の中村賢治監督は「やっと釜石さんの背中が見えてきた」(ラグマガ)と語っている。