テストNo.36 豪州代表コルツ(U23)来日第8戦

昭和47年(1972)4月8日 秩父宮ラグビー場

日本代表 17-17 豪州代表コルツ

乱闘ゲームは引き分け

No.79★36 豪州代表コルツ(U23)来日第8戦
1972年4月8日 G:秩父宮ラグビー場 R:野々村博 KO 14:20
日本代表 17 17 豪州代表コルツ
1 原   進(近鉄) 0 17 1 スティファン・フィンネン
2 後川 光夫(リコー) 17 0 2 イアン・ロス
3 下薗 征昭(八幡) 3 クリストファー・ハンディー
4 小笠原 博(近鉄) 0 T 3 4 コリン・オールソップ
5 寺井 敏雄(八幡) 0 G 1 5 バリー・スタンブルズ
6 井沢 義明(リコー) 0 PG 1 6 ジョン・マレエー
7 山口 良治(京都市役所) 0 DG 0 7 マイケル・ゴールドマン
8 村田 義弘(リコー) 8 マイケル・フリン
9 今里 良三(近鉄) 3 T 0 9 グレゴリー・ホルベン
10 藤本 忠正(早大OB) 1 G 0 10 イアン・クラーク
11 水谷  眞(リコー) 1 PG 0 11 テリー・ライアン
C12 横井  章(三菱京都) 0 DG 0 12 デビッド・ラシー
13 島崎 文治(東洋工業) 13 ロス・バーレル
14 伊藤 忠幸(リコー) 6 9 14 ロバーツ・パーカー
15 萬谷 勝治(トヨタ) 15 ローレンス・モナハン
得点:T藤本、伊藤、スクラムトライ、G山口、PG山口キャプテン不明

 殴り合いの応酬というラグビーの国際試合では珍しい後味の悪い試合に、大西総監督は『全日本チームの国際進出と新たな問題点』と題し技術評に加え、次のように述べている。

「最近の“ラグビー・ワールド”[英国協会の機関誌]の主張にラフ・プレーとレフリングについて種々の意見を掲載しているのも、また各国対抗テストマッチにおける、興奮のあまり以上の、プレーの過激さについて批判されているのも、現在における国際ゲームの過酷さを物語っているものといえよう。(中略)ようやく全日本チームもこうした激烈な国際ゲームの中に突入して、対等に試合しなければならない環境におかれたのである。花園の試合程ではないにしても、国際ゲームというものの現状はこうしたものなのだという肯定に立って、これに挑戦していくか、そんなラグビーは野獣の闘争にすぎないと否定して、我々だけのユートピアに閉じこもるか、こうした選択を迫られているように思える」(『機関誌』Vol.21-5号 P19)。