平成23年(2011)4月30日 香港
No.499★261 第12回IRBアジア五カ国対抗 第1戦 香港代表戦 | ||||||
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2011年4月30日 G:香港 R:ハリー・メイソン(シンガポール) | ||||||
日本代表 | 45 | - | 22 | 香港代表 | ||
1 | 川俣 直樹(パナソニック) | 31 | 前 | 3 | 1 | アンドリュー・リー |
2 | 湯原 祐希(東芝) | 14 | 後 | 19 | 2 | アレキサンダー・ハリス |
3 | 藤田 望(ホンダ) | 3 | アレックス・ン・ワイシン | |||
4 | ジャスティン・アイブス(パナソニック) | 5 | T | 0 | 4 | レナウド・シャヴァニス |
5 | 北川 俊澄(トヨタ) | 3 | G | 0 | 5 | マイケル・ウォーラー |
C6 | 菊谷 崇(トヨタ) | 0 | PG | 1 | 6 | ニック・ヒューソン |
7 | マイケル・リーチ(東芝) | 0 | DG | 0 | 7 | マーク・ゴーセン |
8 | ホラニ龍コリニアシ(パナソニック) | 8 | ペール・タウチ | |||
9 | 日和佐 篤(サントリー) | 2 | T | 3 | 9 | ピーター・マッキー |
10 | ショーン・ウェブ(コカ・コーラW) | 2 | G | 2 | 10 | キース・ロバートソン |
11 | 小野澤 宏時(サントリー) | 0 | PG | 0 | 11 | ローワン・バーティー |
12 | ライアン・ニコラス(サントリー) | 0 | DG | 0 | 12 | リー・ジョーンズ |
13 | 平 浩二(サントリー) | C13 | トム・マッコール | |||
14 | アリシ・トゥプアイレイ(キヤノン) | 17 | 反 | 14 | 14 | ヨウ・カム・シン |
15 | 上田 泰平(ホンダ) | 15 | ロス・アーマー | |||
交代【日】木津武士(神戸製鋼)②、トンプソン ルーク(近鉄)⑤、タウファ統悦(近鉄)⑧ 【香】アレキサンダー・マックイーン⑭、ティム・アレキサンダー⑨、ジェミー・フード⑩、ピーター・スピッツィリ①、テレンス・モンゴメリー⑧、マシュー・ヌッタル⑤、アルヴィン・チクマンホン⑦ シンビン=アーマー、ヒューソン(香) | ||||||
得点:Tリーチ、龍コリニアシ、ウェブ、小野澤、トゥプアレイ3、Gニコラス5 |
香港戦の先発メンバーには、3人の初キャップ組(LOジャスティン・アイブス、SH日和佐篤、FB上田泰平)をはじめ、経験の少ないメンバーも並んだ。大事なワールドカップイヤー初戦。どう考えても、気持ちが入る条件は揃っていた。
実際、前半の40分間は、人工芝からの反射熱もあってピッチ上の体感気温は30℃を超えようかという厳しい条件にもかかわらず、日本がほぼ一方的に攻めまくる展開となった。11分。香港ゴール前のスクラムからNO8ホラニ龍コリニアシがサイドを突破して先制。さらに18分には連続してのワイドな展開からSOショーン・ウェブ。29分に右サイドを突破したWTBアリシ・トゥプアイレイのプレイクの後、ハイテンポで逆サイドにボールを回してWTB小野澤宏時。終了間際にも再びWTBトゥプアイレイが力強い走りでトライを奪い、31-3でハーフタイムを迎えた。宮崎合宿から取り組んできた浅くフラットなラインでテンポよくパスをつないでいく攻撃スタイルがまだ消化しきれていない部分もありミスも目立ったものの、94-5で大勝した1年前の対戦時の7トライには及ばなかったとはいえ前半だけで5トライ。9月のニュージーランドを見据えた初戦の最初の40分間に関しては、まずは幸先いいスタートを切ったように見えた。
ところが、ハーフタイムを挟んでの後半は、最初の40分間とは全く異なる展開となってしまう。
FL菊谷崇主将はハーフタイムのロッカールームで「とにかく焦らずにいこう」と声をかけたというが、後半、戦い方を変えてきた香港の激しいプレッシャーに日本らしいテンポの攻撃はまったくと言っていいほど陰を潜めた。
DFの連携ミスを突かれるかたちで1分、10分と香港に2トライを許した後、23分には昨季まで豊田自動織機に所属していた香港WTBローワン・バーティーにインターセプトからの95m独走トライまで奪われてしまう。
日本も4分にトゥプアイレイ(この日、3本目)、14分にはNO8ホラニの突破からFLマイケル・リーチが、それぞれパワープレーでトライを記録したものの、後半のスコアでは14-19と香港を下回ってしまうという、ややふがいない内容となった。「後半に関してはプアーパフォーマンスと言わざるを得ない」(カーワンHC)。試合前にベテランWTB小野澤宏時が「アタックに関しては時間がかかる」と指摘していたとおり、新しい攻撃スタイルは、前半、テンポよくワイドに振ってトライをとる場面もあったが、まだまだ消化不良であることが露呈。キーマンであるSH日和佐も「今日は全然さばけなかった」と、プレッシャーのかかる状況でのプレーに課題を残すかっこうとなった。「修正するべきことはたくさんある。それでも、前半、いいトライをとることもできたし、スタートとしてはいい」(カーワンHC)。後半の40分間で出た課題を4日まで滞在する香港で修正し、カーワンジャパンの一行は次なる戦いの場であるタイ・バンコク(7日、対カザフスタン戦)に移動する。