テストNo.274 アジア五カ国対抗2012 第1戦 カザフスタン代表戦

English 写真 機関誌
平成24年(2012)4月28日 G:アルマティ R:ハリー・メイソン(シンガポール)
日本代表 87-0 カザフスタン代表●
No.512★274 第13回IRBアジア五カ国対抗2012 第1戦 カザフスタン代表戦
2012年4月28日 G:アルマティ R:ハリー・メイソン(シンガポール)
日本代表87-0カザフスタン代表
1長江 有祐(リコー)3501アンドレイ・メドヴェドキン
2有田 隆平(コカ・コーラW)520C2マキシム・フリファノフ
3畠山 健介(サントリー)3ヴラディミル・チュルニク
4大野  均(東芝)5T04アントン・マカレンコ
5真壁 伸弥(サントリー)5G05イヴゲニー・シュクロフ
6マイケル・リーチ(東芝)0PG06ヴィタリー・パフォモフ
7佐々木 隆道(サントリー)0DG07ニコライ・ジュラヴリョフ
8伊藤 鐘史(神鋼)8セリク・ザンセイトフ
9藤井  淳(東芝)8T09アフメジャン・バラトフ
10小野 晃征(サントリー)6G010ダウリェット・アクンビエコフ
11小野澤 宏時(サントリー)0PG011アレクサンドル・キリエフ
12田村  優(NEC)0DG012イルダル・アブドゥラザコフ
13仙波 智裕(東芝)13アレクサンドル・ザハロフ
C14廣瀬 俊朗(東芝)101814パヴェル・レオノフ
15五郎丸 歩(ヤマハ)15セルゲイ・コネフ
交代【日】木津武士(神鋼)②、立川理道(クボタ)⑩、篠塚公史(サントリー)④、坪井秀龍(中国電力)①、内田啓介(筑波大)⑨、望月雄太(東芝)⑥、長友泰憲(サントリー)⑪ 【カ】アイラット・ガリフリャン⑧、ダスタン・スレイメノフ⑭、セルゲイ・メンシコフ③、イヴゲニー・ロマノフ⑪、アレキシー・クジノフ④、アイルジャン・アルズエフ①、ディミトリー・トロシン⑨  シンビン=ガリフリャン(カ)
得点:T畠山、佐々木、藤井、小野、小野澤3、田村、仙波、廣瀬、五郎丸2、長友、G五郎丸11

 開始1分。いきなり7次攻撃までフェイズを重ねたジャパンは、タテに抜けたFLマイケル・リーチから、フォローしたCTB田村優にパスが通って、早くも先制トライ。「全く緊張もないし、チームのファーストトライを狙っていた」と、いきなり強心臓ぶりを見せつけた田村。そんな田村をはじめ、この日のカザフスタン戦が代表デビューとなったのは計6人。1年前のカザフスタン戦でプレーした選手は3人しかいない。「レボリューションが起きている」(ジョーンズHC)というジャパンの変革を象徴するような、勢いを感じさせる立ち上がりとなった。ただし、「最初にうまく取れ過ぎちゃうと、メンタル的に緩んでしまう面もある」と廣瀬主将が振り返ったとおり、その後はやや停滞する時間が続いた。
 日本に2トライ目が生まれたのは13分(連続攻撃の後、ゴール前のラックからSO小野晃征が抜け出す)。
 最終的に13トライを重ねたジャパンだが、この1トライから2トライまでの間隔がトライのない時間帯としては最長となった。「最初の20分間というのは、どんな試合でも難しい。一番の修正点はブレイクダウンでのサポートの遅さ。アタックでもディフェンスでも2人目の寄りが課題。サポートが遅れた理由としては疲れもあるだろうし、全員がボールを持ってプレーすることを意識し過ぎた面もある。ボールを持つことを意識しなければ、もっと早くコンタクトに入れる」(ジョーンズHC) チームとして練習したのはたったの2週間。このカザフスタン戦が初戦ということを考えても、まだまだチグハグな面があるのは当然のことだろう。
 それでも、試合後、ジョーンズHCが「ブレイクダウンのところも後半はだいぶよくなった」と認めていたとおり、時間の経過とともに、序盤で浮き彫りになった課題が修正されていったのも間違いなかった。
 ただ単に13トライを重ねただけではなく、試合の中で、「ジャパンウェイ」という自分たちが目指すラグビーをどんどん進化させていける感触をつかんだからこそ、試合後メンバーにもコーチングスタッフにもポジティブな安堵感が広がっていたのだ。「すでにチームがひとつになっている」(ジョーンズHC)