テストNo.367 リポビタンDチャレンジカップ2022 フランス代表戦 第2戦

令和4年(2022)7月9日 G:国立競技場 R:マイク・アダムソン(スコットランド)

日本代表 15-20 フランス代表

対戦日2022/07/09 (土) Kick off14:53
競技場国立競技場 観客数57,011人
天候晴れ/微風 グラウンド
状態
良い
ドクターVMO:三森教雄 / MDD:田村謙太郎、木山輝郎
記録係米田太郎
レフリーマイク・アダムソン(スコットランド協会)sign
アシスタントレフリー

フランク・マーフィー(アイルランド協会)

クリス・バズビー(アイルランド協会)

久保修平、滑川剛人(日本協会)、高尾陽平(関西協会)

マッチコミッショナー宮崎良平(日本協会sign
TMOベン・ホワイトハウス(ウェールズ協会)
サイティングコミッショナーヨランダ・メーリング(南アフリカ協会)
タイムキーパー古瀬健樹(日本協会
日本代表 (2022夏)
# Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1 稲垣啓太(186/116/32)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
FW
2 坂手淳史(180/104/29)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
3 ヴァルアサエリ愛(187/115/33)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
4 ワーナー・ディアンズ(201/117/20)
東芝ブレイブルーパス東京 TOSHIBA BRAVE LUPUS TOKYO
5 サナイラ・ワクァ(202/120/26)
花園近鉄ライナーズ HANAZONO KINTETSU LINERS
6 リーチマイケル(189/113/33)
東芝ブレイブルーパス東京 TOSHIBA BRAVE LUPUS TOKYO
7 ベン・ガンター(195/120/24)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
8 ジャック・コーネルセン(195/110/27)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
9 齋藤直人(165/73/24)
TOKYO SUNTORY SUNGOLIATH
HB
10 李承信(176/85/21)
KOBELCO KOBE STEELERS
11 シオサイア・フィフィタ(187/105/23)
HANAZONO KINTETSU LINERS
TB
12 中野将伍(186/98/25)
TOKYO SUNTORY SUNGOLIATH
13 ディラン・ライリー(187/102/25)
SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
14 ゲラード・ファンデンヒーファー(192/102/33)
Kubota Spears Funabashi TOKYO-BAY
15 山中亮平(188/98/34)
KOBELCO KOBE STEELERS
FB
16 堀江翔太(180/104/36)
埼玉パナソニックワイルドナイツ SAITAMA Panasonic WILD KNIGHTS
Re.
17 森川由起乙(180/113/29)
東京サントリーサンゴリアス TOKYO SUNTORY SUNGOLIATH
18 木津悠輔(178/112/26)
トヨタヴェルブリッツ TOYOTA VERBLITZ
19 辻雄康(190/113/26)
東京サントリーサンゴリアス TOKYO SUNTORY SUNGOLIATH
20 テビタ・タタフ(183/124/26)
東京サントリーサンゴリアス TOKYO SUNTORY SUNGOLIATH
21 茂野海人(170/75/31)
トヨタヴェルブリッツ TOYOTA VERBLITZ
22 田村優(181/92/33)
横浜キヤノンイーグルス YOKOHAMA CANON EAGLES
23 シェーン・ゲイツ(183/95/29)
NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス東京ベイ浦安 NTT Communications ShinigArcs TOKYO-BAY U

※背番号の白抜きはキャプテン

フランス代表
# Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1 ジャン・バティスト・グロ(185/110/23)
FW
2 ペアト・マウバカ(184/116/25)
3 デンバ・バンバ(185/118/24)
4 ティボー・フラメント(197/114/25)
5 トマ・ジョルムス(203/127/26)
6 ディラン・クレタン(195/102/25)
7 シャルル・オリボン(199/114/29)
8 ヨアン・タンガ(186/107/25)
9 マキシム・ルク(177/79/29)
HB
10 マチュー・ジャリベール(184/84/23)
11 マティス・ルベル(184/104/23)
TB
12 ヨラム・モエファナ(182/95/21)
13 ビリミ・バカタワ(185/100/30)
14 ダミアン・ペノー(188/93/25)
15 マックス・スプリング(174/76/21)
FB
16 ピエール・ブルガリ(184/105/24)
Re.
17 ダニー・プリソ(182/110/28)
18 シピリ・ファラテア(184/118/25)
19 トマ・ラヴォー(199/105/23)
20 イブライム・ディアロ(193/104/24)
21 セコウ・マカルー(195/100/27)
22 バティスト・クイユー(176/78/24)
23 アントワーヌ・ハストワ(180/85/25)
得点
HomeAway
前半後半前半後半
20 T 11
10 G 11
00 PT 00
10 PG 02
00 DG 00
150 713
15合計20
反則
PKFKPKFK
31 前半 30
71 後半 80
102 合計 110

Home 交替/入替

種類時間背番号
入替 後半17分 5 → 20
入替 後半18分 2 → 16
入替 後半18分 12 → 23
入替 後半21分 3 → 18
入替 後半25分 9 → 21
入替 後半25分 10 → 22
入替 後半27分 4 → 19
入替 後半31分 1 → 17

Home 一時交替

時間背番号内容

Away 交替/入替

種類時間背番号
入替 後半3分 2 → 16
入替 後半3分 5 → 19
入替 後半3分 6 → 20
入替 後半6分 3 → 18
入替 後半6分 1 → 17
入替 後半10分 9 → 22
入替 後半24分 14 → 21

Away 一時交替

時間背番号内容

Home カード/処分

種類時間背番号内容

Away カード/処分

種類時間背番号内容

得点経過 前半Kick off : 日本代表 (2022夏) /後半Kick off : フランス代表

前半チーム名#.Name
9分 フランス代表 11.マティス・ルベル T 0 - 5
10分 フランス代表 9.マキシム・ルク G 0 - 7
12分 日本代表 15.山中亮平 T 5 - 7
14分 日本代表 10.李承信 Gx 5 - 7
19分 日本代表 10.李承信 PG 8 - 7
40分 日本代表 15.山中亮平 T 13 - 7
41分 日本代表 10.李承信 G 15 - 7
後半チーム名#.Name
4分 フランス代表 9.マキシム・ルク PG 15 - 10
20分 フランス代表 10.マチュー・ジャリベール PG 15 - 13
31分 フランス代表 22.バティスト・クイユー T 15 - 18
31分 フランス代表 10.マチュー・ジャリベール G 15 - 20

<特記事項>
【TMO判定】
・後半34分 日本20番のグラウンディング確認⇒ノックオン(フランスのゴールラインドロップアウトで再開)


 第1戦に完勝したフランス代表に対して、日本代表はどのような戦略に出るのか。封印していた地域を稼ぐキックも有効に使うのか。先発メンバーで第1戦と変更があったのはロック。先発がワクァとワーナーでリザーブが辻(前回はコーネルセン、ファンデルヴァルト、リザーブがワーナー)。コーネルセンは先発のNo8に回った(前回先発で活躍したタタフはリザーブに回りインパクトプレーヤーの役割を担う)。9番に齋藤が復帰し、茂野がリザーブ、中嶋はメンバー外となった。その他リザーブメンバーでは、堀江がインパクトプレーヤーとして復帰し、橋本が外れた。そしてSOのリザーブに田村が復帰し、後半の勝負所でタクトを振ることになった。
 日本代表キックオフで試合開始、キックオフでは右に位置するフィフィタがフランス陣22mの内側でキャッチャーを捕まえ前進を許さない。その後PKを2つフランスに与え、ゴール前に攻め込まれるもフィフィタのタックルでノックオンを誘い、またその後のフランスのアタックもタックルでしぶとく凌いだ。
 前半9分、フランスボール日本陣ゴール前右ラインアウトから一度CTBでポイントを作った後、左へ展開しブラインドWTBの参加などで一人余り、11番ルベルがトライを決める(9番ルクゴール成功で0-7)。前半12分フランス陣22mスクラムからフランスSOジャリベールの地域を稼ぐキックに対してファンデンヒーファー、山中、フィフィタ、中野、ライリーとつなぎ、ライリーはスペースが詰まったと判断して内へ切れ込むと見せ、フランス代表の2選手を引き付け外の狭いスペースに走り込んだファンデンヒーファーに見事なパスを通した。ファンデンヒーファーはライン際を快走し、最後内側に走り込んだ山中へパスを通し山中がトライを決めた(李のG失敗で5-7)。その後、ファンデンヒーファーのカウンターアタックからフランスゴール前に迫り、スクラムからの連続攻撃でフランスゴールに迫るが、19分にPKを得て李がPGを決めフランス代表をリード(8-7)。今回は地域を稼ぐロングキックも有効に織り交ぜ、巧みに試合を進める。前半終了間際、フランス陣中央でフランス代表が落球し、そこからポイントを作った日本は左へ展開し一度コーネルセンに縦を突かせる。そのラックから再度左へ展開し、李、山中、坂手、中野とパスを繋ぎ、中野が相手にパスカットされないように坂手に見事なリターンパス。坂手はフランス9番ルクに身体を預けながらオフロードパスをリーチへ通す。リーチは内側をフォローした齋藤ヘダミーパスでマークを外してライン際を快走。更に内には山中が走り込み、バックアップに来た相手BKを確実に引き付けリターンパスが山中に通り、ゴールポストまで回り込む余裕のトライを挙げた(李のG成功で15-7)。
 後半フランスも立て直して攻勢に出てきた。日本も良く守ったが、チャンスボールでのCTB陣の落球、不用意な反則、ダイレクトタッチなどが惜しまれる。4分、そして20分とフランスはPGを返し追い上げてきた(15-13)。後半26分中盤左のフランスボールスクラムで8,9サイドアタックから右オープンに回し、参加したFBがパントを上げ、交替で入った右WTBハストワがキャッチして日本ゴール前に迫るが、残り1mのラックで日本のジャッカルが決まり、事なきを得る。日本はよく守ってきたが、見事なジャッカルで得たPKのリスタートでミスをして、自陣をなかなか抜け出せず、得点チャンスをなかなか得ることができなかった。しかも名手堀江のノットストレートが誤算だった。そして後半の30分交替で入っていた22番SHのクイユーが、スクラムでの優勢(日本のバックローがくぎ付け)とSH茂野のバックラインへの飛び出しを確認して空いたスペースを快走しゴールポスト直下へトライを決め逆転した(ジャリベールのG成功で15-20)。それでも後半34分、フランス陣に入った日本代表フランス陣ゴール前5mの左ラインアウトを後方のリーチへ投げ、リーチはキャッチと共に空中でスーパーサブとして投入された20番タタフへパス。タタフは持ち前の馬力を活かしてフランス代表の3選手をパワーで押しのけ、インゴールへなだれ込んだ。この位置ならゴールも決まって逆転かと思われたその時、レフリーがTMOを要求した。タタフがグラウンディングをする直前に、フランス代表12番モエファナがタタフの右腕とボールの間に腕を差し込んで、ノックオンを誘発させていたのだ。その後も日本代表はあきらめることなく攻め続けたが、あえなくフルタイムとなる(15-20)。昔の日本であれば、「よくやった。」「未来へつながる惜敗。」などと言われたのであろうが、坂手主将が「本当に悔しいです。」と第一声で言ったように、5万7千人の観客、TV視聴者たちも勝ち切れなかったことを残念に思ったことだろう。フランスの選手が何度か見せたトライセーブのプレーも、RWCの1年前に経験できたことは大きい。