解題・説明
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昭和37年(1962)3月20日に上軽井川集落(市内軽井川)裏山にあった経塚(きょうづか)(上軽井川の経塚群 1号経塚)から発見されたものである。この経塚では、円筒状の穴に石組が設けられ、片口鉢(かたくちばち)で蓋をした壺(つぼ)が合子(ごうす)や刀子(とうす)と共に安置されていた。そして、壺内にほぼ同じ形態の経筒(きょうづつ)が2本納められていた。納経は判然としなかったが、経筒が2本であることに加え、筒表に「建久(けんきゅう)八年(1197)卯月二十四日」や男女の名が刻まれている。埋納した人物・時期・目的やその方法などを知ることができる貴重な文化財である。
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