解題・説明
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西山町の二田(ふただ)物部神社は、越後二宮(にのみや)として越後一円の信仰を集めてきた。戦国時代の起請文にも、一宮弥彦神社と共にその名がよく現われる。同社に伝わる木造狛犬は桂材製で、阿形像は全高62.3cm、吽形像は60.7cm、いずれも表現に誇張がなく、彫りの堅実な作品である。咽喉元が長く伸び、胸の張りが小さく、顔の幅が広いことから室町時代の作と思われ、材質や構造から見てこの地方の作であるかと思われる。平成19年中越沖地震で被災したが、修復された。なお、同社にはこの他にも貴重な伝来品等が多い。
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