解題・説明
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二田(ふただ)物部神社は、越後二宮(にのみや)とされ、一宮弥彦神社と共に著名であり、貴重な伝来品も多い。本殿現状は前面に幣殿(へいでん)を連接してあるが、元は三間社流造(ながれづくり)の独立社殿であった。主屋は三方に縁が廻り、脇障子を建てる。妻飾(つまかざり)は当初の形式を良く残し、虹梁(こうりょう)は大瓶束笈形付(たいへいづかおいがたつき)で直線状袖切のみで絵様はなく古風であり、大瓶束は結綿(ゆいわた)を持たず笈形も大振である。前面の板扉を除いた壁面は板壁である。建築年代は、その様式から15世紀に遡ると思われる。その後、正徳2年(1712)8月に本殿修理、宝暦7年(1757)7月に本殿屋根の葺替が行われたことが記録に残されている。 平成19年中越沖地震で被災したが、修復された。
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