解題・説明
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左手上膊(じょうはく)、右手首までを含んで檜の一木から彫り、後頭部を刳り、背割を施している。目鼻立ちなどの造りが大きく、全体に太くどっしりしたところがあり、一木造の伝統が伝えられているが、垂髻(すいけい)の形式、伏目の穏やかな表情、浅く控え目に整えられた衣文(えもん)の彫りなどからみて、10世紀末ないし、11世紀前半期の和様成立期の作と推定される。 県下平安期仏像中でも、古式を示す珍しい一遺品といえよう。ただし、平成19年中越沖地震で被災し、全面補修された。【『柏崎市の文化財』2012年】
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