解題・説明
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銅製、撞座(つきざ)に古様の蓮弁(れんべん)を作るが、内圏線と外圏線は1条の単線、中圏線は3条の子持ち線になる。目は大きく角度がつき、口の開きも2㎝、胴はやや薄く作られて、新しい様式への移行を示している。 刻名は、表面に「越後国頸木郡(くびきぐん)下美守郷谷根(たんね)村慈願寺什物 施主同村志竿兵部 小林市右衛門」、裏面に「元禄元(1688)戊辰三月二十一日 冶工歌代(うたしろ)孝家」とある。孝家は上杉家より功を賞された歌代初代・神五郎正孝の6代目源三郎である。 なお、谷根(たんね)と青海川(おうみがわ)より以西は、近代まで頸城郡に属していた。【『柏崎市の文化財』2012年】
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