解題・説明
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①②③④⑤わが国では古くから、くわ、かまが農具の中心だった。明治期に各種の農業機械が欧米から輸入されたが、ほ場の狭さなどのため、鎌倉・室町時代からの伝統的な農具が昭和三十年代まで普通に見ることができた。水稲の年間のサイクルは、苗代づくりに始まり、田植え、除草、稲刈り、脱穀……と続き、冬場の畑作を含めると農家には休む暇もない。農業の近代化、機械化に弾みがついたのは高度成長期以降である。農業離れ、兼業化が労力不足を生み出し、それが機械化の促進へと結びついた。農耕用の牛馬はトラクターに変わり、農家をめぐる環境は大幅に変わっている。
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