1968年から69年にかけては世界史の転換点であり、大きな事件が次々に起きる。ヴェトナム戦争ではテト攻勢をきっかけとして北爆が停止され、パリ和平交渉が始まる。ヨーロッパでは、チェコスロヴァキアの自由化「プラハの春」があり、それを弾圧するためにソ連軍のプラハ侵攻が起きる。先進資本主義国では学生たちが体制に対する「異議申し立て」を唱えた。世界の大事件が起きると、加藤は徹底して情報収集に努めるが、その過程で採られたのが本ノートである。主要なメディアがプラハ侵攻について何を報じているかを書きとめ、それぞれの問題を考えるときに、その経済的背景を押さえるという方法を取る。本ノートによって、国際問題を考える場合の視点を知ることができる。