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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
みどりの繭(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku004004
タイトル. 版. 巻次
みどりの繭
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
花溢れゐき
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
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デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
花溢れゐき
みどりの繭
さまざまの網目をくぐる夢なりき僅かばかりの砂金を持ちて
仰ぎ見るステンドグラスいつの日もうなだれて使徒の幾人歩む
われらにて絶えむ系譜を悔やまねど樒花咲く淡き緑に
何事か終らむとして土の上にラインひとすぢ引かれてゆきぬ
さまざまの角度に鏡の映りあひ騒がしき家具の売り場過ぎゆく
雪の日のためのストール選ばむに身に添ふ色の少なくなりぬ
折れ易きチョーク粉々に踏みにじり駆け出だしたき衝動走る
ガラス戸に一日動かぬ蛾の位置を確かめてわれの帰らむとする
いづくにか月ありて明るき畦の道老いし狐の如くしはぶく
明日のため何占はむ山繭のみどり一粒手にまろがして
くらがりにみひらきをれば壁面の画鋲の一つ二つ見え来る
氷柱を兇器としたる物語読み終へて肩に来る冷え著し
まじまじと見つめられゐし記憶あり忘れてゐたき経緯のなかに
やはらかく髪をほぐして眠らむに身を脅やかす何事もなし
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花溢れゐき
みどりの繭
さまざまの網目をくぐる夢なりき僅かばかりの砂金を持ちて
仰ぎ見るステンドグラスいつの日もうなだれて使徒の幾人歩む
われらにて絶えむ系譜を悔やまねど樒花咲く淡き緑に
何事か終らむとして土の上にラインひとすぢ引かれてゆきぬ
さまざまの角度に鏡の映りあひ騒がしき家具の売り場過ぎゆく
雪の日のためのストール選ばむに身に添ふ色の少なくなりぬ
折れ易きチョーク粉々に踏みにじり駆け出だしたき衝動走る
ガラス戸に一日動かぬ蛾の位置を確かめてわれの帰らむとする
いづくにか月ありて明るき畦の道老いし狐の如くしはぶく
明日のため何占はむ山繭のみどり一粒手にまろがして
くらがりにみひらきをれば壁面の画鋲の一つ二つ見え来る
氷柱を兇器としたる物語読み終へて肩に来る冷え著し
まじまじと見つめられゐし記憶あり忘れてゐたき経緯のなかに
やはらかく髪をほぐして眠らむに身を脅やかす何事もなし