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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
サブリナの靴(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku004022
タイトル. 版. 巻次
サブリナの靴
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
花溢れゐき
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
花溢れゐき
サブリナの靴
手袋に十指収めて帰らむにチュールに透けて光るマニキュア
道幅を覆ひてビルの影深し全きわれの歩むにあらず
花火の如きアガパンサスも過ぎむとしおもたき雨の日もすがら降る
つぶやきのふとよみがへりピタゴラスの定理といふを今に記憶す
老い著きインコに日ごと摘むはこべ白く小さき花持ち始む
焼き場などあると聞かねど野の果てを吹きちぎられて煙飛ぶ見ゆ
何事かありて駆けゆく犬に会ひ道はふたたびひるがほの坂
目薬をさしてしばらく眼閉づまぼろしばかり見つつ過ぎむか
インク壺にインク足し来て坐りたり立ちゐたる間に何か乱るる
香りよき石鹼に揉むハンカチの黄の薔薇なすをてのひらに乗す
尾を閉ぢて眠れる見ればキルケの杖に変へられしわが犬かも知れず
サブリナの靴履くこともなく置きてをりをりさびし妹の歌
杭抜きし跡のくぼみのくれぐれに光りつつ水のたまれるも知る
珈琲も断ちて癒えゆく日を待つに不意のごとくに咲く合歓の花
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花溢れゐき
サブリナの靴
手袋に十指収めて帰らむにチュールに透けて光るマニキュア
道幅を覆ひてビルの影深し全きわれの歩むにあらず
花火の如きアガパンサスも過ぎむとしおもたき雨の日もすがら降る
つぶやきのふとよみがへりピタゴラスの定理といふを今に記憶す
老い著きインコに日ごと摘むはこべ白く小さき花持ち始む
焼き場などあると聞かねど野の果てを吹きちぎられて煙飛ぶ見ゆ
何事かありて駆けゆく犬に会ひ道はふたたびひるがほの坂
目薬をさしてしばらく眼閉づまぼろしばかり見つつ過ぎむか
インク壺にインク足し来て坐りたり立ちゐたる間に何か乱るる
香りよき石鹼に揉むハンカチの黄の薔薇なすをてのひらに乗す
尾を閉ぢて眠れる見ればキルケの杖に変へられしわが犬かも知れず
サブリナの靴履くこともなく置きてをりをりさびし妹の歌
杭抜きし跡のくぼみのくれぐれに光りつつ水のたまれるも知る
珈琲も断ちて癒えゆく日を待つに不意のごとくに咲く合歓の花