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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
蝋の顔(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku004029
タイトル. 版. 巻次
蝋の顔
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
花溢れゐき
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
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出版者(カナ)
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地名件名(カナ)
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デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
花溢れゐき
蝋の顔
握力の不意にゆるみてめざめつつ印度林檎の匂ふ枕べ
石鹸を泡だててゐて蹼のあとのある手をふとかなしめり
ゆきずりの一人となして離りたり木の葉のごときわれと思ふや
滅多には潰れぬと人に言ひて来て言ひし言葉に励まされゆく
切り札を持ちて歩めるわれならず川の匂ひのこよひは著し
勤め先分れて幾日道に会へば人はわれより濃き思ひ持つ
半円をゑがきて低く飛べる蛾のふたたび道におりてしづまる
目のしきり乾くと思ひ立ちあがりいたくぬくめる空気に触れつ
赤き緒を垂るる喇叭のいづこにもあらずふたたび眠りゆきたり
アドバルン上げ終へし人ら降りて来て互みに風のつめたきを言ふ
礼深く人の出で入る病室にリボンフラワーの赤なまなまし
大銀杏廻りて帰るどこまでも歩きゆきたき犬を諭して
階段を半ばのぼりて気づきたり今朝は左の膝の痛まず
ひきだしをかきまはしゐて思はざるときに香に立つ匂ひ袋は
耳打ちをされたる少女何問ふとまつすぐわれを見つつ近づく
思はざるゆとりの出でて物言ひのはげしき人を見てゐる日あり
押すこともあらず押されて歩む身をわれと笑ひて改札を出づ
怒ること少なきわれか帰り来てレモンの輪切りに砂糖を浴びす
麻痺の去りし指先触れて確かむる芥子のつぼみの持てる弾力
水使ふとき疼く指を妹の気にしてゐしがしばらく言はず
用向きのはかりかねつつ不意に来し人の細身の草履を揃ふ
日だまりに風ぐるま売る前過ぎて春となる日をたれよりも待つ
人の立つ塊りをきはどくよけながらホームに水の撒かれてゆきぬ
うとましく振舞ふことの身につくやマリオネットは蠟の顔持つ
妹の赤き傘よりたたみゐてリンスの匂ひまとふてのひら
みづからを守らむのみに日をかけて越え得し思ひ人に知られず
肘痛むときに思へりスヰフトは予言してつひに人を死なしめき
屋上にしづまりゐたる旗一枚不意によぢれて降ろされゆけり
貝合はせの貝もウインドウに見えずなりわがたのしみの一つ失ふ
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花溢れゐき
蝋の顔
握力の不意にゆるみてめざめつつ印度林檎の匂ふ枕べ
石鹸を泡だててゐて蹼のあとのある手をふとかなしめり
ゆきずりの一人となして離りたり木の葉のごときわれと思ふや
滅多には潰れぬと人に言ひて来て言ひし言葉に励まされゆく
切り札を持ちて歩めるわれならず川の匂ひのこよひは著し
勤め先分れて幾日道に会へば人はわれより濃き思ひ持つ
半円をゑがきて低く飛べる蛾のふたたび道におりてしづまる
目のしきり乾くと思ひ立ちあがりいたくぬくめる空気に触れつ
赤き緒を垂るる喇叭のいづこにもあらずふたたび眠りゆきたり
アドバルン上げ終へし人ら降りて来て互みに風のつめたきを言ふ
礼深く人の出で入る病室にリボンフラワーの赤なまなまし
大銀杏廻りて帰るどこまでも歩きゆきたき犬を諭して
階段を半ばのぼりて気づきたり今朝は左の膝の痛まず
ひきだしをかきまはしゐて思はざるときに香に立つ匂ひ袋は
耳打ちをされたる少女何問ふとまつすぐわれを見つつ近づく
思はざるゆとりの出でて物言ひのはげしき人を見てゐる日あり
押すこともあらず押されて歩む身をわれと笑ひて改札を出づ
怒ること少なきわれか帰り来てレモンの輪切りに砂糖を浴びす
麻痺の去りし指先触れて確かむる芥子のつぼみの持てる弾力
水使ふとき疼く指を妹の気にしてゐしがしばらく言はず
用向きのはかりかねつつ不意に来し人の細身の草履を揃ふ
日だまりに風ぐるま売る前過ぎて春となる日をたれよりも待つ
人の立つ塊りをきはどくよけながらホームに水の撒かれてゆきぬ
うとましく振舞ふことの身につくやマリオネットは蠟の顔持つ
妹の赤き傘よりたたみゐてリンスの匂ひまとふてのひら
みづからを守らむのみに日をかけて越え得し思ひ人に知られず
肘痛むときに思へりスヰフトは予言してつひに人を死なしめき
屋上にしづまりゐたる旗一枚不意によぢれて降ろされゆけり
貝合はせの貝もウインドウに見えずなりわがたのしみの一つ失ふ