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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
薬師寺の雨(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku004030
タイトル. 版. 巻次
薬師寺の雨
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
花溢れゐき
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
欧文タイトル
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編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
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出版者(カナ)
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地名件名(カナ)
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内容細目(カナ)
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デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
花溢れゐき
薬師寺の雨
雨のなかに人を待たせて少年の指いきいきとダイヤル廻す
ちりぢりに睡蓮の葉の浮ける見え乗せたるごとく白の花咲く
川岸の薊のつぼみぬき出でて毳にこまかき雨を溜めたり
見てゐる間に雨脚ほそくなりゆけり根もと開きつつ京菜を洗ふ
旅行きをとめられて長き身に思ふ薬師寺の雨宍道湖の虹
憶測し苦しむわれと気づくとき同じ梢にまだ鶸はゐる
伐木のあとあらはなる空間に春の終りの雨降りはじむ
球場の照明のなか雨を衝きて一気に戻りくるボール見ゆ
新しく塗り直されし噂聞くみまかれる人はしづかなるべし
伸びすぎし葱の花茎切る音の歯切れよくして中空の音
ゆるやかに土手のぼり来し目の先をいたく短き電車過ぎゆく
つばくろは一生をかけて飛ぶならむ橋を渡れば麦を刈る村
青鬼は少しおどけて逃げゆけり赤鬼たちもながくは追はず
発車待つバスにゐたれば対岸の日あたるビルは窓暗く見ゆ
灯したるまま夜となる地下室に電気剃刀を鳴らすはたれか
紙の上に垂りしインクの赤き色ひろがりゆきてとめどもあらず
時ならず雲間より陽の射すに似て人はやさしくわれの名を呼ぶ
護符の鈴つね持つことも知られつつまた縛られむここの仕事に
きりもなく同じ動作をくりかへす虫見てゐしが次第に激す
言ひ抜けむすべなきときに目ざめつつ握りしめゐし拳をひらく
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花溢れゐき
薬師寺の雨
雨のなかに人を待たせて少年の指いきいきとダイヤル廻す
ちりぢりに睡蓮の葉の浮ける見え乗せたるごとく白の花咲く
川岸の薊のつぼみぬき出でて毳にこまかき雨を溜めたり
見てゐる間に雨脚ほそくなりゆけり根もと開きつつ京菜を洗ふ
旅行きをとめられて長き身に思ふ薬師寺の雨宍道湖の虹
憶測し苦しむわれと気づくとき同じ梢にまだ鶸はゐる
伐木のあとあらはなる空間に春の終りの雨降りはじむ
球場の照明のなか雨を衝きて一気に戻りくるボール見ゆ
新しく塗り直されし噂聞くみまかれる人はしづかなるべし
伸びすぎし葱の花茎切る音の歯切れよくして中空の音
ゆるやかに土手のぼり来し目の先をいたく短き電車過ぎゆく
つばくろは一生をかけて飛ぶならむ橋を渡れば麦を刈る村
青鬼は少しおどけて逃げゆけり赤鬼たちもながくは追はず
発車待つバスにゐたれば対岸の日あたるビルは窓暗く見ゆ
灯したるまま夜となる地下室に電気剃刀を鳴らすはたれか
紙の上に垂りしインクの赤き色ひろがりゆきてとめどもあらず
時ならず雲間より陽の射すに似て人はやさしくわれの名を呼ぶ
護符の鈴つね持つことも知られつつまた縛られむここの仕事に
きりもなく同じ動作をくりかへす虫見てゐしが次第に激す
言ひ抜けむすべなきときに目ざめつつ握りしめゐし拳をひらく