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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
ガラスの皿(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku006003
タイトル. 版. 巻次
ガラスの皿
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
野分の章
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
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地名件名(カナ)
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デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
野分の章
ガラスの皿
はるばると来しわれのため幾たびも言ひて曇れる入江を見しむ
相輪のあたり煙ると思ふまで次第につのり塔に降る雨
人へ置く距離曖昧に歩みつついたく小さしわが洋傘は
拭きながらガラスの皿も見失ふ思はぬ酔ひの身に残りゐて
一日中真夜中のやうな地下の書庫何のはずみにここに働く
紫に染みて靄だつ街のさま当然ひとりの夜がまた来る
二十年先のことなど言はれゐてわれにはさびし明日のことさへ
寄せ置ける落ち葉を鳴らす夕の雨俄かに秋の深む思ひす
昨日のことのやうに思へど白萩の倒れてゐしはいづこの道か
もの音を立つることなきわが生活隣の庭は木を整ふる
前歯などの欠けゆくやうに一つ一つ錆びて落ちつぐ金魚草の花
充電せる馬などのゐるけはいしてまつすぐ歩みゆくほかあらず
みな同じ本のかたちと思ひゐてまどろめるらし手の冷ゆるまで
中座して帰りゆく人もさびしからむ送りに出でて霧の夜と知る
屋上に濡れゐむベンチ思ひつつ仰ぎてゆくりなく虹に会ふ
自画像も未完のままに遺されてモナ・リザにいたく似る人なりし
選ばれて折れたる枝と思ふまで路上に落ちて雪煙り挙ぐ
よろこびはかくかそかにて水を打ちよみがへりくるパセリの緑
サボテンの鉢を溢れてやみがたくこぼるるものの砂のみならず
迷ひたるのみに終れど幾日経て痩せしと思ふ指輪抜くとき
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野分の章
ガラスの皿
はるばると来しわれのため幾たびも言ひて曇れる入江を見しむ
相輪のあたり煙ると思ふまで次第につのり塔に降る雨
人へ置く距離曖昧に歩みつついたく小さしわが洋傘は
拭きながらガラスの皿も見失ふ思はぬ酔ひの身に残りゐて
一日中真夜中のやうな地下の書庫何のはずみにここに働く
紫に染みて靄だつ街のさま当然ひとりの夜がまた来る
二十年先のことなど言はれゐてわれにはさびし明日のことさへ
寄せ置ける落ち葉を鳴らす夕の雨俄かに秋の深む思ひす
昨日のことのやうに思へど白萩の倒れてゐしはいづこの道か
もの音を立つることなきわが生活隣の庭は木を整ふる
前歯などの欠けゆくやうに一つ一つ錆びて落ちつぐ金魚草の花
充電せる馬などのゐるけはいしてまつすぐ歩みゆくほかあらず
みな同じ本のかたちと思ひゐてまどろめるらし手の冷ゆるまで
中座して帰りゆく人もさびしからむ送りに出でて霧の夜と知る
屋上に濡れゐむベンチ思ひつつ仰ぎてゆくりなく虹に会ふ
自画像も未完のままに遺されてモナ・リザにいたく似る人なりし
選ばれて折れたる枝と思ふまで路上に落ちて雪煙り挙ぐ
よろこびはかくかそかにて水を打ちよみがへりくるパセリの緑
サボテンの鉢を溢れてやみがたくこぼるるものの砂のみならず
迷ひたるのみに終れど幾日経て痩せしと思ふ指輪抜くとき