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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
回転ドア(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku006016
タイトル. 版. 巻次
回転ドア
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
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野分の章
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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/ 11652ページ
関連目録
野分の章
回転ドア
コーヒーの香に立つ真昼合歓の木の作るやさしき樹蔭もあらむ
思はざる高みへ視線のゆく日にてみづきの花の真盛りに遇ふ
おのづから強制力を持つならむ声やはらげて言ひても同じ
残業に倦める一人が立ちゆきて回転ドアの光をまはす
もう一人のわれは冷たく客観すしどろもどろになりゐるわれを
身一つを遊ばしむるにつたなくて駅のほとりの辛夷も終る
残像の消えがたき日か萼のみとなれる桜を仰ぎゆきつつ
強かりし男の子もなべて滅びにき矛ふりかざし風化石像
信号に堰かれてをれば目の前はしづく垂りつつ待つ冷凍車
堰を切りて流れたき日かもの言はぬことも思はぬ努力を要す
葉がくれの青木つぶら実候鳥の持ち来し苞のごとく色づく
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野分の章
回転ドア
コーヒーの香に立つ真昼合歓の木の作るやさしき樹蔭もあらむ
思はざる高みへ視線のゆく日にてみづきの花の真盛りに遇ふ
おのづから強制力を持つならむ声やはらげて言ひても同じ
残業に倦める一人が立ちゆきて回転ドアの光をまはす
もう一人のわれは冷たく客観すしどろもどろになりゐるわれを
身一つを遊ばしむるにつたなくて駅のほとりの辛夷も終る
残像の消えがたき日か萼のみとなれる桜を仰ぎゆきつつ
強かりし男の子もなべて滅びにき矛ふりかざし風化石像
信号に堰かれてをれば目の前はしづく垂りつつ待つ冷凍車
堰を切りて流れたき日かもの言はぬことも思はぬ努力を要す
葉がくれの青木つぶら実候鳥の持ち来し苞のごとく色づく