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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
一匙の塩(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku006028
タイトル. 版. 巻次
一匙の塩
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
野分の章
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
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地名件名(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
野分の章
一匙の塩
ガラス戸の外は夕映えさかさまにとまれる鳥のふと安定す
一人一人の児の挙ぐる声かたまりてこだまして騒音となるまでの距離
海に近き町ゆゑ雲の美しき空ならむビルの上にひらけて
一面の穂すすきのなか身をくらますよろこびあらむ子らの声する
スフィンクスも見てゐむ雲と思ふまで砂丘の上の空の明るさ
水を差すといふことのあり幼な子の持つ風車回りはじめぬ
暮れて来し海の上なる空は今ステンドグラスの青のいろなす
巻き尺の尾を胸に垂りて出でて来ついとけなき日に見たりし少女
理由などどのやうにもつくと思へるにつたなきことを人の言ひたり
喪の服を雨に濡らして帰り来ぬ水を吸ひたる絹のおもたさ
人さらひの妖婆などにならむ年齢を思へりマリオネットを見つつ
帰りたる合図に鳴らすクラクションどの家と知らず夜毎に聞きて
ふるさとは山深き町諭されて一匙の塩も大切にしき
突き刺さる言葉なりしが鳥か魚の言ひたることとなして忘れむ
かき立てて日々いそしめば幕明きを待つ久しさに家の成りゆく
逆説ととられしのみに帰り来ぬ平易に言ふを人は好まず
半ばにて必ず醒めてどの木にも登り詰めしといふことあらず
地下深く何祝ぎごとのあらむ日か花サフランの湧き出でて咲く
告げ得ざることの証しにただ白く月のかたちを塗り残したる
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野分の章
一匙の塩
ガラス戸の外は夕映えさかさまにとまれる鳥のふと安定す
一人一人の児の挙ぐる声かたまりてこだまして騒音となるまでの距離
海に近き町ゆゑ雲の美しき空ならむビルの上にひらけて
一面の穂すすきのなか身をくらますよろこびあらむ子らの声する
スフィンクスも見てゐむ雲と思ふまで砂丘の上の空の明るさ
水を差すといふことのあり幼な子の持つ風車回りはじめぬ
暮れて来し海の上なる空は今ステンドグラスの青のいろなす
巻き尺の尾を胸に垂りて出でて来ついとけなき日に見たりし少女
理由などどのやうにもつくと思へるにつたなきことを人の言ひたり
喪の服を雨に濡らして帰り来ぬ水を吸ひたる絹のおもたさ
人さらひの妖婆などにならむ年齢を思へりマリオネットを見つつ
帰りたる合図に鳴らすクラクションどの家と知らず夜毎に聞きて
ふるさとは山深き町諭されて一匙の塩も大切にしき
突き刺さる言葉なりしが鳥か魚の言ひたることとなして忘れむ
かき立てて日々いそしめば幕明きを待つ久しさに家の成りゆく
逆説ととられしのみに帰り来ぬ平易に言ふを人は好まず
半ばにて必ず醒めてどの木にも登り詰めしといふことあらず
地下深く何祝ぎごとのあらむ日か花サフランの湧き出でて咲く
告げ得ざることの証しにただ白く月のかたちを塗り残したる