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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
あけくれ(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku007017
タイトル. 版. 巻次
あけくれ
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
風水
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
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関連目録
風水
あけくれ
虎杖のたけゆく道を通ひつつ流離のごとし職場移るは
逃げ水の光の如き素早さになべて過ぎつつ春ならむとす
驚き易き一日とならむ昨日掛けしベンチの今朝はホームにあらず
年のころわれに似通ひ呼び合ひて旅立つさまの賑々しけれ
トラックに運ばれゆけるコンテナに塡められてゐむくさぐさも見ゆ
昨日の如く思へど三十五年経ぬわれは二十歳の女教師なりき
思ふさま眠る日も来む起き出でし身を励まして髪をととのふ
約束といふも敢へなくわが網をこぼれてしまふものばかりなる
飼ひ鳥の病は人にうつるとぞ老いてみな亡しわがインコらは
古びたるコールユーブンゲン出でて来てひたむきなりし少女を返す
避けがたく通る道なり雪よりもしろじろと舞ふ梨の落花は
レッテルか何かを剥がしたる痕のごとき月あり鉄索の上
風にそよぐものばかりなるやさしさにまぎれてゆけりつばな抜きつつ
どのやうにさびしき顔をして歩む人かと思ひ追ひこさず行く
凪ぎ深き一日なりしが立ちそそるビルの裾より暮れはじめたり
うち揃ひ夕餉なしたる日のありき小さき額の絵のごとく見ゆ
不思議とも大きさかたち相似たる鶏卵十個つくづく拭ふ
何により母はけなげに生き得けむ椎茸をもどす香など立ちくる
長かりし夕映えのあとしんしんと土寒からむ黄泉なる国も
死にたるは影さへあらずビー玉の気泡の幾つ透けて散らばる
次々に紙を綴ぢゐて半ばよりけばだちてゆく白の水糸
エアカーテンの風をまともにゴムの葉はをやみなく揺れて光を散らす
新しき職域のなか十日経て一人一人の性の見えくる
ストーブをしまはむとして春先を病まざりしことの幾年ぶりか
たえだえのソルベーグの歌伴奏のピアノの音のみきはだちゆけり
たゆたへる木ぎれの一つ思ふさま押して沈めて何か慰む
子どもらの影一つなき何の日かメリーゴーラウンドもひたとしづもる
雨の夜の垂直世界を切り裂きしヘッドライトも忽ちに消ゆ
入水のときもかくなすらむか履きものを脱ぎて揃へしときに思へり
思ひ知るために寄せゆき引き返す波のごとしもわが年月は
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風水
あけくれ
虎杖のたけゆく道を通ひつつ流離のごとし職場移るは
逃げ水の光の如き素早さになべて過ぎつつ春ならむとす
驚き易き一日とならむ昨日掛けしベンチの今朝はホームにあらず
年のころわれに似通ひ呼び合ひて旅立つさまの賑々しけれ
トラックに運ばれゆけるコンテナに塡められてゐむくさぐさも見ゆ
昨日の如く思へど三十五年経ぬわれは二十歳の女教師なりき
思ふさま眠る日も来む起き出でし身を励まして髪をととのふ
約束といふも敢へなくわが網をこぼれてしまふものばかりなる
飼ひ鳥の病は人にうつるとぞ老いてみな亡しわがインコらは
古びたるコールユーブンゲン出でて来てひたむきなりし少女を返す
避けがたく通る道なり雪よりもしろじろと舞ふ梨の落花は
レッテルか何かを剥がしたる痕のごとき月あり鉄索の上
風にそよぐものばかりなるやさしさにまぎれてゆけりつばな抜きつつ
どのやうにさびしき顔をして歩む人かと思ひ追ひこさず行く
凪ぎ深き一日なりしが立ちそそるビルの裾より暮れはじめたり
うち揃ひ夕餉なしたる日のありき小さき額の絵のごとく見ゆ
不思議とも大きさかたち相似たる鶏卵十個つくづく拭ふ
何により母はけなげに生き得けむ椎茸をもどす香など立ちくる
長かりし夕映えのあとしんしんと土寒からむ黄泉なる国も
死にたるは影さへあらずビー玉の気泡の幾つ透けて散らばる
次々に紙を綴ぢゐて半ばよりけばだちてゆく白の水糸
エアカーテンの風をまともにゴムの葉はをやみなく揺れて光を散らす
新しき職域のなか十日経て一人一人の性の見えくる
ストーブをしまはむとして春先を病まざりしことの幾年ぶりか
たえだえのソルベーグの歌伴奏のピアノの音のみきはだちゆけり
たゆたへる木ぎれの一つ思ふさま押して沈めて何か慰む
子どもらの影一つなき何の日かメリーゴーラウンドもひたとしづもる
雨の夜の垂直世界を切り裂きしヘッドライトも忽ちに消ゆ
入水のときもかくなすらむか履きものを脱ぎて揃へしときに思へり
思ひ知るために寄せゆき引き返す波のごとしもわが年月は