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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
きゆんと泣きたき(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku008014
タイトル. 版. 巻次
きゆんと泣きたき
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
印度の果実
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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/ 11652ページ
関連目録
印度の果実
きゆんと泣きたき
みそなはすすべなきものを喪の花の蘭は白磁のさまにしづもる
こまごまとちぎるる声をふり仰ぎ雲雀一羽のいづこと知れず
野を行けば水の明るさ明日知れぬいのち思はず耕すならむ
さわだてるけはひ届かぬはろけさに椋鳥のむれはまた森へ落つ
化のものとならむよしなきことわりを知りつつ境のあらぬ思ひす
魚の血のひとすぢ水に流れ出でわが身のどこか引き絞らるる
死火山と知れるしづけさ山頂の湖にも鱗雲は照りゐむ
そのままを告げよとならば声あげてきゆんと泣きたき思ひと言はむ
霊柩車の木蔭にながくありにしが夢に見ることもうつつを超えず
アイスケーキを買ひて与へむ児もなくてポストまで来し歩みを返す
夕刊の一紙はいまだ来てをらず花ひしめけりかなたの栗は
左手はつねに受け身か青々と茹でし水菜を絞らむとして
たんぽぽによく似し花と教へつつ目に見えてくる野芥子黄の花
女の靴ワゴンの上にあふれゐき落ち葉を踏めば音のやさしさ
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印度の果実
きゆんと泣きたき
みそなはすすべなきものを喪の花の蘭は白磁のさまにしづもる
こまごまとちぎるる声をふり仰ぎ雲雀一羽のいづこと知れず
野を行けば水の明るさ明日知れぬいのち思はず耕すならむ
さわだてるけはひ届かぬはろけさに椋鳥のむれはまた森へ落つ
化のものとならむよしなきことわりを知りつつ境のあらぬ思ひす
魚の血のひとすぢ水に流れ出でわが身のどこか引き絞らるる
死火山と知れるしづけさ山頂の湖にも鱗雲は照りゐむ
そのままを告げよとならば声あげてきゆんと泣きたき思ひと言はむ
霊柩車の木蔭にながくありにしが夢に見ることもうつつを超えず
アイスケーキを買ひて与へむ児もなくてポストまで来し歩みを返す
夕刊の一紙はいまだ来てをらず花ひしめけりかなたの栗は
左手はつねに受け身か青々と茹でし水菜を絞らむとして
たんぽぽによく似し花と教へつつ目に見えてくる野芥子黄の花
女の靴ワゴンの上にあふれゐき落ち葉を踏めば音のやさしさ