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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
多年草(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku009010
タイトル. 版. 巻次
多年草
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
風の曼陀羅
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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/ 11652ページ
関連目録
風の曼陀羅
多年草
多年草の黄菊うらうら照れれども来年の秋はいかになりゐむ
じつとして沈める緋鯉堪へ切れず動くと如く身をよぢりたり
手に負へぬ荷物となりぬ自然薯の異形を入れし紙の袋は
おのづから意識遠のき豆電球のごとくになりてしまふときあり
出でて行く菜園があるにあらねども百米までといふコードレス電話
カウンターに残りてゐたる風船の空いろ二本も貰はれゆけり
時ならず別離の言葉叫びたる籠の鸚鵡はみじろがずゐる
見しことを見しと告げずにおくことも三人相持つ罪のごとしも
騒立てる日々なりにしが川岸の学校園は枯れ草の藪
塩分を除かば無限に水はありと幼くて何を思ひ詰めけむ
おとなびてやさしかりしよメリンスより銘仙に移りし元禄の袖
今使ふ錐にあらねど目の前に見当たらざればおちつかずなる
ものおとにさときも病のゆゑといふいづこ踏切の音する夜あり
身にかなふ労働量を限られてとりとめもなく年越さむとす
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風の曼陀羅
多年草
多年草の黄菊うらうら照れれども来年の秋はいかになりゐむ
じつとして沈める緋鯉堪へ切れず動くと如く身をよぢりたり
手に負へぬ荷物となりぬ自然薯の異形を入れし紙の袋は
おのづから意識遠のき豆電球のごとくになりてしまふときあり
出でて行く菜園があるにあらねども百米までといふコードレス電話
カウンターに残りてゐたる風船の空いろ二本も貰はれゆけり
時ならず別離の言葉叫びたる籠の鸚鵡はみじろがずゐる
見しことを見しと告げずにおくことも三人相持つ罪のごとしも
騒立てる日々なりにしが川岸の学校園は枯れ草の藪
塩分を除かば無限に水はありと幼くて何を思ひ詰めけむ
おとなびてやさしかりしよメリンスより銘仙に移りし元禄の袖
今使ふ錐にあらねど目の前に見当たらざればおちつかずなる
ものおとにさときも病のゆゑといふいづこ踏切の音する夜あり
身にかなふ労働量を限られてとりとめもなく年越さむとす