/ 11652ページ
目録ID ku009023
タイトル. 版. 巻次 われのひもろぎ
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連 風の曼陀羅
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
欧文タイトル
タイトルに関する注記
編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
出版者
出版者(カナ)
出版者(ローマ字)
出版年
出版年終
数量
形状
大きさ
大きさ(縦)
大きさ(横)
材質
形態に関する注記
保存状況
縮尺
その他の注記
言語 日本語
ISBN
ISSN
件名
件名(カナ)
件名(ローマ字)
地名件名
地名件名(カナ)
地名件名(ローマ字)
人名件名
人名件名(カナ)
人名件名(ローマ字)
内容年
内容年終
内容細目
内容細目(カナ)
内容細目(ローマ字)
解題・説明
解題・説明(英語)
来歴
来歴(英語)
所蔵機関
原資料の所在地
資料番号
管理記号
カテゴリ区分 図書
資料種別
資料分類(大分類)
資料分類(中分類)
資料分類(小分類)
文化財情報
manifest.jsonへのURL
参照データ
関連ページURL
関連画像URL
自治体史掲載
出版物・関連資料
翻訳元の言語
権利関係・利用条件
原資料の利用条件
権利関係・利用条件に関する注記
緯度・経度・高度に関する注記
DOI
既刊目録名
デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ

関連目録
ナビゲーション リンクのスキップ
風の曼陀羅
われのひもろぎ
沖遠く澄む朝なれば旗立てて八幡船など渡りゆかずや
甲斐へ抜くる道がひとすぢありといふ片栗の咲くころには思ふ
無数の手が今し動きて灯をともす刻限ならめ暮れて来にけり
黄の菊を承和菊と呼ぶ伝承を今に伝へて山峡の里
思ほえずいのちを得たるわれにして古りし海図にまたまみえたり
犬たちに匂ひの地図のありといふゆつたりとをり老いたる犬は
待つ人もをらぬ家路と思へども日のくれぎはの川の明るさ
幅の無き橋にかあらむ子供らは縦一列に渡りて行けり
何もかも詰め込むやうに詰め込みて運び去られつ落ち葉の籠は
木の椅子に待たされをればときじくの何か言葉のごとし風花
橋下の風に煽られ幾ひらか鴉の黒も吹き上げられぬ
ただの岩の円錐形と見てをれど水を引き寄せまた引き離す
風景の遠くにありていつまでも見えゐるポプラわれのひもろぎ
冷蔵庫の棚にころがしおく柚子の二粒となり冬最中なる
両親の如何なるときか小屋を据ゑ鶏四五羽飼ひし日ありき
扇状地といへる地形は黒板にゑがかれし図のままに忘れず
白梅のはじけそめたる寒さにて振り返らずに犬は行きけり
男をみなのけぢめも分かず水いろのアノラック着てみな向かう向き
風上に立ちゐて声は聞こえねど口がうごきて何か言ひをり
枝先を細くほぐしてこの三月なんの冬木となく立ち尽くす
すみずみまで空よく晴れて午後となる雨水近きを思ひてをれば
紅梅の色よりあはくくれなゐの鋏を垂れて咲く花のあり