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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
われのひもろぎ(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku009023
タイトル. 版. 巻次
われのひもろぎ
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
風の曼陀羅
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
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関連目録
風の曼陀羅
われのひもろぎ
沖遠く澄む朝なれば旗立てて八幡船など渡りゆかずや
甲斐へ抜くる道がひとすぢありといふ片栗の咲くころには思ふ
無数の手が今し動きて灯をともす刻限ならめ暮れて来にけり
黄の菊を承和菊と呼ぶ伝承を今に伝へて山峡の里
思ほえずいのちを得たるわれにして古りし海図にまたまみえたり
犬たちに匂ひの地図のありといふゆつたりとをり老いたる犬は
待つ人もをらぬ家路と思へども日のくれぎはの川の明るさ
幅の無き橋にかあらむ子供らは縦一列に渡りて行けり
何もかも詰め込むやうに詰め込みて運び去られつ落ち葉の籠は
木の椅子に待たされをればときじくの何か言葉のごとし風花
橋下の風に煽られ幾ひらか鴉の黒も吹き上げられぬ
ただの岩の円錐形と見てをれど水を引き寄せまた引き離す
風景の遠くにありていつまでも見えゐるポプラわれのひもろぎ
冷蔵庫の棚にころがしおく柚子の二粒となり冬最中なる
両親の如何なるときか小屋を据ゑ鶏四五羽飼ひし日ありき
扇状地といへる地形は黒板にゑがかれし図のままに忘れず
白梅のはじけそめたる寒さにて振り返らずに犬は行きけり
男をみなのけぢめも分かず水いろのアノラック着てみな向かう向き
風上に立ちゐて声は聞こえねど口がうごきて何か言ひをり
枝先を細くほぐしてこの三月なんの冬木となく立ち尽くす
すみずみまで空よく晴れて午後となる雨水近きを思ひてをれば
紅梅の色よりあはくくれなゐの鋏を垂れて咲く花のあり
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風の曼陀羅
われのひもろぎ
沖遠く澄む朝なれば旗立てて八幡船など渡りゆかずや
甲斐へ抜くる道がひとすぢありといふ片栗の咲くころには思ふ
無数の手が今し動きて灯をともす刻限ならめ暮れて来にけり
黄の菊を承和菊と呼ぶ伝承を今に伝へて山峡の里
思ほえずいのちを得たるわれにして古りし海図にまたまみえたり
犬たちに匂ひの地図のありといふゆつたりとをり老いたる犬は
待つ人もをらぬ家路と思へども日のくれぎはの川の明るさ
幅の無き橋にかあらむ子供らは縦一列に渡りて行けり
何もかも詰め込むやうに詰め込みて運び去られつ落ち葉の籠は
木の椅子に待たされをればときじくの何か言葉のごとし風花
橋下の風に煽られ幾ひらか鴉の黒も吹き上げられぬ
ただの岩の円錐形と見てをれど水を引き寄せまた引き離す
風景の遠くにありていつまでも見えゐるポプラわれのひもろぎ
冷蔵庫の棚にころがしおく柚子の二粒となり冬最中なる
両親の如何なるときか小屋を据ゑ鶏四五羽飼ひし日ありき
扇状地といへる地形は黒板にゑがかれし図のままに忘れず
白梅のはじけそめたる寒さにて振り返らずに犬は行きけり
男をみなのけぢめも分かず水いろのアノラック着てみな向かう向き
風上に立ちゐて声は聞こえねど口がうごきて何か言ひをり
枝先を細くほぐしてこの三月なんの冬木となく立ち尽くす
すみずみまで空よく晴れて午後となる雨水近きを思ひてをれば
紅梅の色よりあはくくれなゐの鋏を垂れて咲く花のあり