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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
操られゐる(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku011095
タイトル. 版. 巻次
操られゐる
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
形成
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
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地名件名
地名件名(カナ)
地名件名(ローマ字)
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内容細目(カナ)
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デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
形成
操られゐる
あたたかき雨となりたりふるさとの桑の若葉もほぐれむころか
朝夕の電車に過ぎてひとたびも降りしことなき駅幾つあり
アーケードに雨降る街のいづこにかイースト菌の匂ひしてゐつ
人もわれもリモートコントロールにて操られゐるごとき事務室
刻限によりて明るむ岬の絵椅子を回して立つときに見ゆ
窓をあけて放ちやらむか文鳥も熱ばむ今日のわが手には来ず
ひとり歩むことは少なしこの朝も先の路地よりたれか出で来る
改札を出づればしまふ定期券約束ごとなどのうとましき日よ
電車待つあひだしばらく話しゐて表裏ある声を持ちあふ
とげ抜きの小さきをつねに持ちてゐてみづから使ふ事は少なし
励ましてあと幾年を勤め得むはがゆきことの多くなりつつ
夢のなかの景色のやうに寒けくてどの窓も白き曇りを映す
吊り皮に縋りつづけて帰り来ぬ指かじかめる手袋を置く
声もなく渡る鳥あり薄氷のきれぎれに浮く沼の上の空
夢見ぬといふ夜は無くて眠りつつ会ひたき人を見るにもあらず
たれも同じ不安を持ちて働くと階段を書庫へくだるとき思ふ
夜泣きする幼な子のゐる両隣ひとり起きゐる宵々に知る
何れ癒ると思ひてをれど風邪のあと味覚失ひ五日ほどたつ
ホームよりはみ出してとまる貨車が見ゆまがれば駅の上の岨道
いつのまにあがれる雨かエクレアも冷たしとのみ思ひ食みゐつ
風の幅ひろがりゆきて水の上見ゆる限りの波光りたり
きれぎれにゆるく流るるうす雲のかさなるときに高さが違ふ
花を撒きつつ来しかと思ふ気がつけば花のあらざる蘭の鉢持つ
動かずにをれば膝よりひび割るる作りそこねし土偶のやうに
ひなげしの花もいつしか立ち直り影ごとゆらぐ曇りガラスに
ナビゲーション リンクのスキップ
形成
操られゐる
あたたかき雨となりたりふるさとの桑の若葉もほぐれむころか
朝夕の電車に過ぎてひとたびも降りしことなき駅幾つあり
アーケードに雨降る街のいづこにかイースト菌の匂ひしてゐつ
人もわれもリモートコントロールにて操られゐるごとき事務室
刻限によりて明るむ岬の絵椅子を回して立つときに見ゆ
窓をあけて放ちやらむか文鳥も熱ばむ今日のわが手には来ず
ひとり歩むことは少なしこの朝も先の路地よりたれか出で来る
改札を出づればしまふ定期券約束ごとなどのうとましき日よ
電車待つあひだしばらく話しゐて表裏ある声を持ちあふ
とげ抜きの小さきをつねに持ちてゐてみづから使ふ事は少なし
励ましてあと幾年を勤め得むはがゆきことの多くなりつつ
夢のなかの景色のやうに寒けくてどの窓も白き曇りを映す
吊り皮に縋りつづけて帰り来ぬ指かじかめる手袋を置く
声もなく渡る鳥あり薄氷のきれぎれに浮く沼の上の空
夢見ぬといふ夜は無くて眠りつつ会ひたき人を見るにもあらず
たれも同じ不安を持ちて働くと階段を書庫へくだるとき思ふ
夜泣きする幼な子のゐる両隣ひとり起きゐる宵々に知る
何れ癒ると思ひてをれど風邪のあと味覚失ひ五日ほどたつ
ホームよりはみ出してとまる貨車が見ゆまがれば駅の上の岨道
いつのまにあがれる雨かエクレアも冷たしとのみ思ひ食みゐつ
風の幅ひろがりゆきて水の上見ゆる限りの波光りたり
きれぎれにゆるく流るるうす雲のかさなるときに高さが違ふ
花を撒きつつ来しかと思ふ気がつけば花のあらざる蘭の鉢持つ
動かずにをれば膝よりひび割るる作りそこねし土偶のやうに
ひなげしの花もいつしか立ち直り影ごとゆらぐ曇りガラスに