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目録ID ku011096
タイトル. 版. 巻次 消し忘れゐる
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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形成
消し忘れゐる
鏡などさびしき家具を置くものかみまかりし人を映す日もなく
頭痛薬の効きくる待ちて真つ白の鶴一羽折りてのひらに乗す
生け花の青麦は高く突き抜けて必ず刺さむ穂先のごとし
遺されしものもいつしか古びつつ大き胡桃の幾粒か出づ
妹のねんごろにして麻の実を好む小鳥を飼ひし日ありき
わが階と同じ高さのベランダを遠く手を振る思ひに眺む
紫色の葉の茂りゐてなす影の鉢ごと暗しフロアーの上
狙はれてゐる夢のなかぎごちなく歩みゐたりき道長かりき
葉緑素の無き部分とぞ白の斑を持つ蘭などに似てゆくわれか
われのみの思ひと知りて過ぎゆくに庭の竜胆は今年よく咲く
よりどなき雨の休日散らかしてもの縫ふさまを見む人もなし
ゆく末の見ゆるしづけさ室内に吊る干しもののゆるくまはれる
影の濃くなりゆく時刻窓ごしの大きゆらぎは南天の木か
真向へる埴輪いつしかみまかりし妹の顔となりてさしぐむ
やはらかに椎茸の厚み拭ひゐていつか物憂し夕餉のことも
臼砲といふ名を知りたるはいつの日か日ぐれに遠く鳴る鑿岩機
風すさぶこころすさぶと編みてゆくくぐもり易きラメの毛糸を
染めやらむ妹はゐず夜の更けに塗るマニキュアの真珠色なす
咳どめの飴をふくみて眠らむに消し忘れゐるミシンのライト
ゆれやすきスイッチの紐伸びて来て縛めらるる眠りのなかに