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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
冬の保護色(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku011099
タイトル. 版. 巻次
冬の保護色
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
形成
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
欧文タイトル
タイトルに関する注記
編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
出版者
出版者(カナ)
出版者(ローマ字)
出版年
出版年終
数量
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大きさ(横)
材質
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縮尺
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言語
日本語
ISBN
ISSN
件名
件名(カナ)
件名(ローマ字)
地名件名
地名件名(カナ)
地名件名(ローマ字)
人名件名
人名件名(カナ)
人名件名(ローマ字)
内容年
内容年終
内容細目
内容細目(カナ)
内容細目(ローマ字)
解題・説明
解題・説明(英語)
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来歴(英語)
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DOI
既刊目録名
デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
形成
冬の保護色
蘭の鉢を取り込まむとして花よりも葉よりも寒きわれかも知れず
コーヒーの缶買ひ足して店を出づ冬は入り日の美しき町
坂の上にバスを待ちゐてゆくりなく雪積む屋根に照る月も見つ
葉先のみ青々としてすきとほり茎折れ易し冬の三つ葉は
なほざりになすこと多く一人には広き階下を区切りて住まふ
卵黄のかたまるまでの十五分縛らるるごとし見えぬ絆に
石蕗の一輪のみが咲き残り昨日と同じ蜂が来てゐる
とめどなく流るるわれをくひとむる柵の如きはまさ目に見えず
まじなひに過ぎざらむともマグネットの頸飾りして仕事に向ふ
あがなはむ咎もあるべし現し身の膝腫るるまで立ち働きて
マホメットも隊商として若き日は小走りに歩く男なりしと伝ふ
いけにへの像は醜く彫れりとふすさまじかりし古代を思ふ
身に響き楔打たるる夢なりき丸太なりしが跡形も無き
薄墨いろの雲に戻りて暮れむとしビルは生き生きと点り初めぬ
駅前にあつまる車見てあれば流線型とふ言葉も古りぬ
踏み絵などにいつかは必ず試されむわれと思へば寒し未来も
亡き人のいまさばと頻り言ひ呉るる新しくなりし家を訪ひ来て
はじめよりかうなると決りゐしごとしひとり近づく父の齢に
身代りに枯れゆく蘭と思ふまで蝶のかたちの花びら垂りぬ
保護色のごとくに黒のセーターをまとひて過ぎて今日は立春
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形成
冬の保護色
蘭の鉢を取り込まむとして花よりも葉よりも寒きわれかも知れず
コーヒーの缶買ひ足して店を出づ冬は入り日の美しき町
坂の上にバスを待ちゐてゆくりなく雪積む屋根に照る月も見つ
葉先のみ青々としてすきとほり茎折れ易し冬の三つ葉は
なほざりになすこと多く一人には広き階下を区切りて住まふ
卵黄のかたまるまでの十五分縛らるるごとし見えぬ絆に
石蕗の一輪のみが咲き残り昨日と同じ蜂が来てゐる
とめどなく流るるわれをくひとむる柵の如きはまさ目に見えず
まじなひに過ぎざらむともマグネットの頸飾りして仕事に向ふ
あがなはむ咎もあるべし現し身の膝腫るるまで立ち働きて
マホメットも隊商として若き日は小走りに歩く男なりしと伝ふ
いけにへの像は醜く彫れりとふすさまじかりし古代を思ふ
身に響き楔打たるる夢なりき丸太なりしが跡形も無き
薄墨いろの雲に戻りて暮れむとしビルは生き生きと点り初めぬ
駅前にあつまる車見てあれば流線型とふ言葉も古りぬ
踏み絵などにいつかは必ず試されむわれと思へば寒し未来も
亡き人のいまさばと頻り言ひ呉るる新しくなりし家を訪ひ来て
はじめよりかうなると決りゐしごとしひとり近づく父の齢に
身代りに枯れゆく蘭と思ふまで蝶のかたちの花びら垂りぬ
保護色のごとくに黒のセーターをまとひて過ぎて今日は立春